翌朝。この日常念小屋まで縦走する予定だったが断念。翌日の天気予報が風速32メートルと台風並みの強風が予想されていたから。
まっすぐ下山するのは惜しいので、常念岳に行く途中にある蝶槍というピークまで足を延ばすことにした。
途中のハイマツ帯、ライチョウのつがいが仲良く朝食を食べていた。といっても、食べていたのはメスで、オスは周囲を警戒するナイト役をはたしていた。右側の目の上に赤い印があるのがオスである。
途中のハイマツ帯、ライチョウのつがいが仲良く朝食を食べていた。といっても、食べていたのはメスで、オスは周囲を警戒するナイト役をはたしていた。右側の目の上に赤い印があるのがオスである。
【事例1】エスエイロジテム(時間外割増賃金)事件
株式会社Yでは、月間の総労働時間数について、174.48時間とし、それを超える部分を時間外労働として取り扱っている。このような運用は認められるだろうか。
【事例2】スタジオインク事件
株式会社Yの就業規則には、所定労働時間が1日8時間、1週間40時間とされ、所定休日は、日曜日、国民の休日、年末年始(12月29日から翌年1月4日まで)、土曜日、その他会社が必要と認めた日及び夏季休暇(3日間)とされ、これによると平成18年の所定休日は122日となっていた。月平均所定労働時間は何時間になるだろうか。
【解説】
割増賃金(残業代)は、時間単価×残業時間×割増率で計算する。
時間単価は、月給制の場合、月給の基礎賃金額÷月平均所定労働時間数で計算する(労基則19条1項4号)。
月平均所定労働時間の労基法上の上限値は、173.80時間(閏年174.28時間)である。
・閏年以外
週40時間×52週(364日分)=2080時間(①)
40時間×1週÷7日(残り1日分)≒5.7時間(②)
①+②=2085.7時間(365日分)÷12か月=173.80時間
・閏年
週40時間×52週(364日分)=2080時間(①)
40時間×1週÷7日×2日(残り2日分)=11.42時間(②)
①+②=2091.4時間(366日分)÷12か月≒174.28時間
【事例1】のように、労基法上の上限値を超過している場合や月平均所定労働時間が不特定である場合、労基法上の上限値を月平均所定労働時間として計算する。使用者側に最も有利な時間であるため、労働審判等で争点を減らす目的で、初めから労基法上の上限値で請求する場合もある。
【事例2】のように、就業規則において所定休日等の規定がある場合には、実際の月平均所定労働時間を計算した方が労働者に有利である。
≪計算式≫
(365日-122日)÷12か月×8時間=162時間
【発展】※専門職向け
【判例・裁判例】
■最高裁判所
■高等裁判所
■地方裁判所
①東京地判平成12年11月24日・労判802号45頁(事例1)
②東京地判平成23年10月25日・労判1041号62頁(事例2)
【参考文献】
■調査官解説
■条解・コンメンタール等
■裁判官・元裁判官
①岡口基一711~712頁
■立案担当者見解
■学説
■弁護士・その他
①渡辺輝人131~140頁
富永
翌日、徳澤園の朝。雨はあがり、若干の雲が流れているが、よい天気である。
【事例】大島産業ほか(第2)事件
株式会社Yでは、もっぱら従業員の手取り額を増やすために、賃金の一部を「非課税通勤費」名目で支給するようになり、本店敷地内にある寮に寝泊まりするXらにも一律で「非課税通勤費」として月1万1000円を支給していた。通勤手当は、割増賃金(残業代)を計算する際の時間単価(賃金単価)に含まれるだろうか。
【解説】
家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金の7つは、割増賃金の基礎となる賃金には算入しない(労基法37条5項、労基則21条)。
割増賃金額が個人的な事情で変化するのはおかしいという考え方から除外されたものである。
手当の名目ではなく、実質で判断される(昭和22年9月13日発基17号)。
【事例】では、通勤を要しなかった長距離トラック運転手に対しも「非課税通勤費」が支払われていたこと等の実質を踏まえて、基礎賃金に含まれると判断された。
【発展】※専門職向け
【判例・裁判例】
■最高裁判所
■高等裁判所
①福岡高判令和元年6月27日・労判1212号5頁(事例)
■地方裁判所
②福岡地方裁判所平成30年11月16日・労判1212号12頁(裁判例①の原審)
【参考文献】
■調査官解説
■条解・コンメンタール等
■裁判官・元裁判官
①岡口基一『要件事実マニュアル第4巻 消費者保護・過払金・行政・労働(第7版)』(2024、ぎょうせい)711頁
■立案担当者見解
■学説
■弁護士・その他
①渡辺輝人『最新テーマ別[実践]労働法実務5 残業代の法律実務』(2024、旬報社)192~204頁
富永