2026年4月28日火曜日

【労働問題・コラム】労働時間の範囲④ 手待時間

 【事例】田口運送事件

 運送会社である株式会社Yに雇用されるトラック運転手Xは、出荷場や配送先での待機時間が生じることがあり、トイレに行ったり、コンビニで買い物に行く等してトラックから離れていた。Xの手待時間について、労働時間に含まれるだろうか。


【解説】

 作業と作業との間の待機時間である手待時間は、使用者の指示があれば直ちに作業に従事しなければならない時間であり、労働時間に含まれる(昭和33年10月11日基収6286号)。

 【事例】では、Xらトラック運転手の労働実態を詳細に事実認定したうえで、使用者であるYの指揮命令下に置かれていたものと評価し、実労働時間と認定された。




【発展】※専門職向け


【判例・裁判例】

■最高裁判所

■高等裁判所

■地方裁判所

①横浜地相模原支判平成26年4月24日・判時2233号141頁(事例)


【参考文献】

■調査官解説

■条解・コンメンタール等

■裁判官・元裁判官

①岡口基一『要件事実マニュアル第4巻 消費者保護・過払金・行政・労働(第7版)』(2024、ぎょうせい)707頁

■立案担当者見解

■学説

■弁護士・その他


富永

2026年4月26日日曜日

北東北遠征(5)白神岳


 秋田県の能代で一泊。翌日は五能線に乗り、その名も白神岳登山口という駅まで。


 一日4本。つぎまで数時間は電車が来ることはない。


 駅からしばらく林道歩き。道端にはフキノトウがたくさん咲き、春を知らせていた。


 白神山は、標高1235mの日本二百名山。ブナの自然林が残っていることを評価され、世界遺産に登録されている。登山口の入口で、主のようなブナがでむかえてくれた。


 巨木の枯れた跡。寿命か自然の厳しさゆえか。


 登山道のはじめ、冬と春が混在している。


 すこしずつ雪量が増していく。




 いくつもの谷をわたっていく。踏み跡がはっきりしない。気温があがって、雪がゆるくなり、ひんぱんに踏み抜いた。大腿のつけねまで踏み抜き、簡単には抜けなかったり、下手したら骨折しそうになったりした。


 帰りの電車の時間との関係で、頂上を踏まないまま撤退を決めた。残念。



 登山口ちかくにはフクジュソウが咲いていた。


 駅から海岸べりまでは400メートルほど。振り返ると、白神岳が美しい。白神岳が漁師の目印になるというのもうなづける。


 日本海。西日を映して輝いていた。

2026年4月24日金曜日

【労働問題・コラム】労働時間の範囲③ 居残り残業

 【事例】昭和観光事件

 株式会社Yの就業規則には、事前に所属長の承認を得て就労した場合のみを時間外勤務として認める旨の規定があるところ、Xは所属長の承認を得ずに居残り残業を行った。Xの居残り残業について、残業代は請求できるだろうか。


【解説】

 残業について承認制をとり、実施には届出をさせない(あるいは恒常的に残業が発生するので届出する暇がない)事業所の例がしばしばある。しかしながら、労働時間制は客観的に定まるものであり、届出がないことは残業の存在を否定することに必ずしもならない。




【発展】※専門職向け


【判例・裁判例】

■最高裁判所

■高等裁判所

■地方裁判所

①大阪地判平成18年10月6日・労判930号43頁(事例)


【参考文献】

■調査官解説

■条解・コンメンタール等

■裁判官・元裁判官

■立案担当者見解

■学説

■弁護士・その他

①渡辺輝人『最新テーマ別[実践]労働法実務5 残業代の法律実務』(2024、旬報社)82~84頁


富永

2026年4月23日木曜日

北東北遠征(4)弘前観光

 

 酸ヶ湯からは宿の送迎バスで新青森駅まで。そこからJR奥羽本線で弘前駅まで。弘前駅前のホテルからはその日登った八甲田の山並みが美しく輝いていた。


 弘前で1泊。翌日はあいにく雪が舞う予報で、登山には向かないC判定。

 やむなく弘前市内観光をすることとした。弘前は弘前藩の城下町として発展し、津軽地方の中心都市である。旧城下町、大正ロマンをうかがわせる建造物や文化にであうことができた。

 さすがリンゴどころ、露地にもおいしそうなリンゴがたくさん並んでいる。


 まずは弘前城へ。ホテルから歩いて10分ほど。


 弘前城は桜の名所。なのだが、残念ながら時季は東北の早春。いまだ桜の樹々は雪をかぶっている。弘前の桜は枝ぶりがたわわで美しいのであるが、それはリンゴ栽培から得た接ぎ木の技術によるらしい。


 弘前城天守。現存12天守の一つ。なにかいびつだと思いませんか。それは石垣のうえに載っていないから。現在、石垣は修復中。近いところで、本天守は石垣のうえに戻される予定である。プラモデルのように天守がそのままの形で移動できることに驚く。


 津軽藩祖・津軽為信公。


 弘前ねぷた館。お兄さんが解説してくれる。青森ねぷただけでなく、五所川原の立佞武多と弘前ねぷたが三大ねぷたとして有名。弘前ねぷたは8月1~7日開催。扇ねぷた(扇型)と組ねぷた(人形型)があり、総数約80台の県内最多のねぷたが運行される。




 太鼓叩きの実演。来場者代表も叩くことができる。なぜかご指名を受け、叩くことができた。岸和田のだんじり祭で体験して以来のことで緊張した。



 津軽三味線の実演。距離感がちかいのがいい。まさしく心の琴線にふれた。

 こちらも体験コーナーがあるのだが、さすがに有料。上品な親子が練習していた。


 藤田記念庭園。日本商工会議所会頭を務めた実業家・藤田謙一が大正8年に別邸を構える際、東京から庭師を招いてつくらせた江戸風な景趣の庭園。

 冬場も園内に入れるが、半閉鎖中。


 天気がよければ岩木山が望めるのであるが、この日はごらんのとおりの雪模様。


 旧弘前市立図書館。1890年代の洋風建築。


 旧東奥義塾外人教師館。


 ちょっとわかりにくいが、右手に弘南鉄道の中央弘前駅があり、ちょうど大鰐線の電車が入ってきた。


 弘前れんが倉庫美術館。


 弘前といえば奈良美智。かれによる「A to Z Memorial Dog」。右手に人が写っているので、大きさがわかるだろう。


 弘前駅では雪が舞い始めた。この日の宿泊地である秋田県の能代へ向かう。世界遺産の白神岳にのぼるため。あすは登れるだろうか。

2026年4月22日水曜日

北東北遠征(3)八甲田山③

 

 さていつまでも山頂にいるわけにはいかないので、そろそろくだろう。彷徨、もとい方向は南へ。東南に岩手山・八幡平がみえている。


 小岳1478m。


 岩木山。


 エビのしっぽ。


 ふたたびスノウモンスターたちの群れ。


 スノウモンスターたちのむこうは硫黄岳1360m。


 ふたたび仙人岱。向こうは硫黄岳。


 仙人岱から小岳。


 仙人岱の西端から大岳を振り返る。


 地獄湯ノ沢上部で登ってくる人とすれちがった。地元の人だろう。


 夏緑樹(落葉広葉樹)の美林のなかをくだる。


 ふう。ようやく酸ヶ湯温泉の上部までくだってきた。大岳が美しい。さっきまで、あの山頂にいたことがちょっと信じられない。


 酸ヶ湯温泉の千人風呂で汗を流す。やあ極楽極楽。