2011年5月31日火曜日

 ティーチ・フォー・アメリカ



 ひきつづきNPO法人のはなし
 共時性なのか感心が向くと話題のほうが寄ってきますね。

 昨日は太宰府ロータリークラブの例会(@大丸別荘)で
 夜須高原でおこなわれたライラセミナー報告がありました。

 ライラはロータリー青少年指導者要請プログラム
 (Rotary Youth Leadership Awards)の略RYLAのこと。

 テーマは「リーダーシップとは」で、小山田浩定氏
 (次期地区代表)が講演された由。そのなかでのお話。

 日本の一流大学の卒業生の人気ランキング上位は大企業
 だけれどもアメリカではティーチ・フォー・アメリカ(TFA)だとか。

 うかつなことに、この話題を知らなかったのですが
 TFAはニューヨークに本部を置く教育NPO。

 アメリカ国内の一流大学の卒業生を2年間、十分な教育が
 なされてこなかった地域に派遣する活動を実施。

 「いつか、すべての子供たちに」教育を
 という理念です。

 2010年には全米文系学生・就職先人気ランキングで
 GoogleやAppleをおさえて1位に。

 行政が解決してこなかった地域や社会の公的な課題を
 見事に解決しているわけで、まさしくNPOの面目躍如です。

 1989年にプリンストン大学のウェンディ・コップが
 卒業論文において論じたアイデアがその出発点だそう。

 これも映画「フェイスブック」でM・ザッカーバーグが
 企業した経緯とダブります。

 日本でも若い優秀な頭脳が一流企業に就職することばかりではなく
 このようなパイオニア分野に向けられることを期待したいものです。

 …というと、「近ごろの若いモンは」という話なので、そうではなく
 われわれ大人がそのような社会環境を整えていく必要がありますね。
 

2011年5月30日月曜日

 ベニサラサドウダン



 (赤川温泉から久住山への登り口に咲いていた紅更紗満天星)

 昨日は福岡県中小企業家同友会のNPO交流・ソーシャルビジネス
 特別委(村山由香里委員長・(株)アヴァンティ顧問)の第1回の会合でした。

 地域や社会の課題をビジネスの手法を用いて解決していくのが
 ソーシャルビジネス。

 財政逼迫のため行政は身動きがとれなくなっていくことから
 より良い社会をつくっていくため

 NPO・ボランティア、企業、行政が一体となって知恵や力を出し合い
 協働して社会課題に取り組む必要があるとの認識によるものです。

 
 まずは講師に、松田一也氏(九州経済産業局地域経済課長)
 をお招きしての勉強会でした。

 松田氏の語り口はテンポもよく
 ①ソーシャルビジネスとはなにか?②いまがチャンスである

 ③たとえば、こんなソーシャルビジネスが活躍している
 ④今後、どのようにやっていくのか?

 について語っていただきました。
 あっという間の90分でした。

 成年後見制度の利用をサポートする
 NPO法人高齢者・障害者安心サポートネット

 太宰府の史跡巡りを提案する
 NPO法人歩かんね太宰府

 といった方々とはこれまでにも交流があり
 また法的なご相談に来られるNPO法人もあります。

 それでもNPO法人、ひいてはソーシャルビジネスの
 全体像・将来像を学んだのははじめてで刺激になりました。

 同友会の特別委としては登り口に立ったばかりですが
 きれいな花を多数咲かせることを期待しています。
 

2011年5月29日日曜日

 ミヤマキリシマ



 週末はいつものお仲間で九重登山
 初日は男池から大船山をめざし宿は赤川温泉・赤川荘泊。

 2日目は赤川温泉から久住山、中岳に登って
 南登山口に戻ってくるというコース。

 新緑はほんとうに素晴らしかったものの
 お目当てのミヤマキリシマはまだまだ1~2分咲き。

 ことしは全般に花の開花が2週遅れ、そのうえ梅雨が20日も
 早く来てしまったために、雨のミヤマキリシマとなりました。

 坂本龍馬が新婚旅行で霧島を訪れた際、「きり島つゝじが
 一面にはへて実つくり立し如くきれいなり」と手紙に。

 のちに「日本の植物学の父」牧野富太郎が
 やはり新婚旅行の際、「ミヤマキリシマ」と命名。

 おふたかたの新婚旅行も
 いまころの時期だったのでしょう。

 ことしは大戸越で大船に登る間、置いたままにしていたリュックが
 サル?に襲われるという被害に遭いました。

 山から戻ると荷物が散乱。最初は人かと思いきや
 貴重品は無事で、被害は食料のみ(しかも噛み跡あり)。

 また猪鹿狼寺跡でおおきなウシガエルに遭遇
 これに驚いた女性同行者が木にぶつかりコンタクトが外れる被害に。

 とまあ、自然を満喫したあとは
 露天風呂百選に選ばれた赤川温泉で癒されました。極楽…。
 

2011年5月28日土曜日

 尾瀬ケ原

            (背後は日本百名山の一つ・燧ヶ岳)

 ちょと古い本ですが「図説 日本の植生」を読みました。
 沼田眞、岩瀬徹著・講談社学術文庫(2002)です。

 植生(群落)といわれても一般にはなじみがないでしょう
 個々の植物のことではなく、集団的なありようのことです。

 植生は温度と湿度のちがいと時の推移に応じて
 さまざまに変化します。

 日本は南北に長く、山地が多いので
 南北、高低におうじて植生が豊かに変化します。

 北から順に、亜寒帯→常緑針葉樹林
 冷温帯→落葉広葉(夏緑)樹林

 暖温帯→常緑広葉(照葉)樹林
 と分布しています。

 高山ではこれが上から下へと
 おなじように分布しています。

 アルプスを下りてくると
 ハイマツ→シラビソ→ブナ→シイという変化にわくわくします。

 アルプスの厳しい自然が豊かな植生を守ったわけです。
 これに対し近場では拡大造林政策によりスギ、ヒノキばかりに。

 郷土の森を復元しようという運動は各地にあるものの
 自然の法則にのっとった数百年の計を要します。

 本書を読んで自然の精妙さ大切さを
 あらためて教えられました。

 むすびは、尾瀬ケ原の植生復元の困難さについて
 述べられています。

 いま、大震災後の対応として東京電力が尾瀬ヶ原に所有する
 地所の売却がとりざたされています。

 震災被害者の補償を万全にすべきことはいうまでもありませんが
 尾瀬の自然が失われることのないよう適切な対応を願いたいと思います。

2011年5月25日水曜日

 筑紫野市情報公開審査会


 ことしも
 筑紫野市の情報公開審査会がひらかれました。

 筑紫野市では平成9年度に情報公開条例が施行され
 それから14年間の実績が重ねられてきています。

 市政に関する情報を公開することにより
 市民の「知る権利」を制度的に保障するものです。

 情報公開により
 市民が行政に参加することが期待されています。
 
 もって市の説明責務がまっとうされるとともに
 公正で民主的な市政の発展を目的にしています(1条)。

 市は原則として情報を公開しなければなりません。
 ただし、プライバシー保護などを理由とする例外はあります(7条)。

 開示しない対応(非開示)に対しては
 不服を申し立てることができます(20条)。

 この不服申立に対する対応の諮問を受けるのが
 情報公開審査会です。

 制度がはじまったころは、多数の不服申立がなされました。
 裁判まで発展したものもあります。

 しかしその後、市政においても情報公開の運用が定まり
 非開示の激減とともに不服申立もなくなっています。

 ルソーは、「選挙のときだけは自由であるが、終われば奴隷になる」
 そう選挙で選ばれた代表者が政治を代行する間接民主制を批判しました。

 そして、すべての人民が集会に参加して、直接みずからの意志を表明する
 直接民主主義を推奨しました。

 情報公開に基づく市民の市政参加は、このようなルソーの批判に
 応えるものでしょう。

 ルソーのいう奴隷にならないよう、市の情報を知り
 公正で民主的な市政の発展に貢献していきたいものです。
 

2011年5月23日月曜日

 裁判傍聴



 筑紫野市社会福祉協議会の催しで
 心配ごと相談員のみなさんの裁判傍聴にご一緒しました。

 あいにくの雨のなか
 午前9時50分に福岡地方裁判所のロビーに集合。

 裁判傍聴をおこなう日に
 どのような裁判がおこなわれるか分かりません。

 すこし早くでかけ、各法廷前に貼りだされている予定表をみて
 どの法廷を傍聴するか決めます。

 前回のときは、一般事件がなかったため連続強姦事件を傍聴
 とくに女性の相談員のかたがたには苦痛だったよう。

 今回は、窃盗事件(判決)、覚せい剤事件(新件)、道路交通法違反事件
 (証人尋問)という法廷があり、ここを傍聴することにしました。

 裁判について、はじまり、途中、終わりとひととおり
 体験することができ、とても分かりやすいとの判断からです。

 殺人や強盗事件などと異なり、件数も多い一般事件ばかり
 地裁の裁判官が一人(単独)で審理する法廷です。

 傍聴席から向かって正面に裁判官と書記官、その手前が証言席
 その左が検察官、右が弁護人でした。

 3件とも身柄事件、被告人らは早良区百道にある福岡拘置所から
 押送されたようで、手錠腰縄で法廷のなかへ連れてこられます。

 窃盗事件の判決は、主文をとばして理由から
 死刑判決ではよくありますが、窃盗事件では初めて見ました。

 前刑執行猶予終了後6ヶ月にしての再犯で
 実刑もやむをえないところ、保護観察付きの執行猶予判決。

 被害額が少なく犯行直後に逮捕されたことから実害がなく
 反省し、家族の支援も見込めることが理由でした。

 刑罰は、犯人を苦しめることが目的か再犯を防ぐことが目的か
 議論のあるところですが、後者を重視した判決でしょう。

 保護観察は、保護観察所・保護司の指導監督のもとに
 更生を支援する制度。

 今度やったら間違いなく実刑で刑務所にいくことになります。
 そのような規制のなかで、立ち直りを期待するわけです。

 相談員の方からは、このような保護観察中の人にどのように
 接したらよいのか質問がありました。

 「社会政策は最良の刑事政策」という格言を紹介しました。
 貧困を解消することが犯罪防止には一番の処方箋という意味です。

 心配ごと相談員は民生・児童相談員でもあるので
 その職責をまっとうされることが防犯にも役だつでしょう。

 覚せい剤事件は、人定質問、起訴状朗読、黙秘権告知、罪状認否
 と冒頭手続からはじまりました。

 「まったく覚えがありません。」と
 100%否認事件でした。

 強制的に採取された尿から覚せい剤反応が検出されており
 問題はその由来。

 知人宅で食した物のなかにそのような成分のものが入っていた
 のかどうか、次回、その知人の証人尋問をやることになりました。

 道路交通法違反事件(これも否認事件)では、昨秋における
 二輪車の無免許運転が被告事実のよう(途中からなので推測)。

 交差点で右折車と事故を起こしたものの
 二輪車側の運転手が現場から逃走し、それが被告人なのかが争点。

 友人と会社の部下の2人が法廷に呼ばれ
 当日の被告人の言動や二輪車の放置場所などが尋問されていました。

 こうして、午前中の2時間でしたが
 とても充実した審理を傍聴することができました。

 その後、質疑をおこなったのですが
 相談員のみなさまからは活発な質問がなされました。

 国民が裁判を傍聴する権利は、国民の人権
 とくに刑事裁判についてはそうです。

 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行う(憲法82条)。
 
 すべて刑事裁判においては、被告人は、公平な裁判所の
 迅速な公開裁判を受ける権利を有する(憲法37条1項)。

 市民革命前の絶対王権のもとでおこなわれていた非公開の
 いわゆる暗黒裁判に対する反省からこれら人権が保障されました。

 かならずしも歴史のなか過去の出来事ではなく、いまでも
 中東や北朝鮮などの独裁国家でおこなわれていると報道されています。

 テレビや新聞をつうじて裁判に接するのみならず
 みなさまも直接、裁判を傍聴してみませんか?
 
 裁判傍聴は原則としてすべての事件についておこなうことができます。
 ひとりで不安がある方は当事務所や弁護士会にお問い合せください。
 

2011年5月22日日曜日

 サクランボ



 柳川出張の日の午後は
 福岡地裁(本庁)で労働審判手続でした。

 この制度は平成18年4月から始まり
 はや5年が経過しました。

 解雇や給料の不払など
 事業主と個々の労働者との間の労働関係に関するトラブルが対象。

 トラブルの実情に即し
 迅速,適正かつ実効的に解決することを目的としています。

 労働審判官(裁判官)1人と労働関係に関する専門的な知識と経験を
 有する労働審判員2人で組織された労働審判委員会が調停・審判役。

 個別労働紛争を,原則として3回以内の期日で審理
 なんとか調停を試みます。

 調停による解決に至らない場合には
 事案の実情に即した柔軟な解決を図るための労働審判を行います。

 審判に対して当事者から異議の申立てがあれば
 労働審判はその効力を失い,労働審判事件は訴訟に移行します。

 それまで労働事件といえば労働組合の支援をうけた不当解雇訴訟
 というイメージだったのですが、使い勝手がよくなりました。

 こんかいは、正職員とおなじ勤務実態なのに
 社会保険等に加入させなかった違法につき慰謝料を請求したもの。

 慰謝料額について争点となることはおりこみずみだったのですが
 自分のところは雇っていないと雇主であることを否認。

 Aではなく、密接な関係にあるA’という別団体が
 雇用していたというのです。
 
 これにはビックリ。
 A’なる別団体の存在ははじめて知ったからです。 

 こちらはA名義の源泉徴収票や給料袋などを提出して
 対抗しました。

 さすがに源泉徴収票の名義と異なる団体の雇用だという抗弁は通じず
 労働審判員の先生がたはもっぱら雇主側の不合理を追求。

 この点については相手方の主張がとおらなそうですが
 慰謝料額については決着がつかず、第2回目へ。

 さて次回、どういう展開がまっているのでしょうか
 はらはらどきどきします。

 帰りに近所の公園で
 サクランボを見つけました。よい兆しでしょうか?