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2023年11月23日木曜日

所在等調査ー北海道出張中止

 


 きょうから3日間、北海道出張を予定していた。しかし、北海道の週末は暴風雪など大荒れの天気予報だ。

家庭裁判所で、ある遺産分割調停をおこなっている。調停に出席していて意向がはっきりしている当事者の間ではほぼ合意が成立したけれども、欠席していて一部の当事者だけ意向がはっきりしない。家庭裁判所は調停にかわる審判をおこなった。

「調停が成立しない場合であっても、裁判所が当事者の様々な事情などを考慮して、審判の形で一定の解決を示すことが相当だと判断した場合には、調停に代わる審判の形で結論が示されることもあります。この審判に対して2週間以内に当事者から異議が申し立てられることなく確定した場合、審判は確定判決と同一の効力をもち、異議が申し立てられた場合には、その審判は効力を失うことになります。」(裁判所HPより)

ところが、この審判書が届かない。一般論として審判が確定すると強制執行をおこなうことができる場合があるので、審判書の送達は特別送達の方法による。書留郵便の厳格なやつだ。当事者本人でないと受け取れない。

当該住所にいることは確かだけれども、受け取らないだけという場合がある。この場合、所在調査が必要になる。相手方の住所に尋ねていって、水道メーターが回っている、洗濯物が干してある、近所の人の話で住んでいることは確かだとか報告書を提出することになる。

今般はどうもそうではないらしい。親族のお話によると、どうも認知症を発症していて、どこか施設か病院にいるらしい。しかも、そのかたの住所は北海道だ。遺産分割だからだいたいの当事者は九州在住だったのだけれども、そのかただけどういうご縁か北海道に住所があった。

裁判所から特別送達が届かない事情について調査を命じられた。期限は12月上旬だ。

相手方の近所のかたや、ご親族に電話や手紙を出して、その辺の事情をうかがった。しかしはっきりしない。もしくは、ご返事がない。役所等に問合せようにも、昨今は個人情報の壁があつく教えてもらえない。

こうして、やむなく今週末、北海道出張を企画・断行しようとした。

そうしたらなんとドラマのような展開。ギリギリ一昨日の夕方、ご親族のお一人から、お手紙のご返事が届いた。それにより、審判書が届かない事情が判明した。

北海道出張は急遽とりやめ。助かった。雪に弱い九州人が雪にまかれて凍死したのではあまりにもおそまつ。

このような事態はこれからさらに増えるだろう。こんかいは国内にいらしただけまだマシだったかもしれない。

2021年11月29日月曜日

ある遺産分割調停事件

 きのうはある遺産分割調停事件が解決した。裁判所における調停条項のほかに、調停外で合意書を締結した。昨年4月に受任しているので、解決までに1年半以上かかっている。

依頼人の関係者が自分の関係者の知りあいであったりして、気をつかう事件だった。地域に根ざして長らくやっていると、こういう事件が増えてくる。

正式に調停の土俵にのっている被相続人は一人だが、最終的には3人の被相続人の相続事件について全面解決した。兄弟姉妹間の争いであり、実家に相手方の経営する会社の住所があったりして、いろいろと複雑な権利関係にあった。

調停は基本的には話合いであるので、当事者が納得すればどのような解決でもOK。しかし話合いがまとまらなければ決裂し、審判や裁判になる。

審判や裁判になったらどうなるという見通しを北極星として、そこを着地点として見据えて話合いをすすめていくことになる。審判や裁判は裁判官がすることなので、予想が100%正答するということはない。ときに、外れることもありうる。そこが難しい。

むろん、証拠の有無が大事で、最後はものを言うことになる。本件でもやはり証拠の有無が問題になりなった。同じ事案について双方に弁護士がついて見解がわかれるのは、この証拠の評価が異なるからであることが多い。

相手方からは5,000万円もの請求がなされたけれども、それを裏付ける証拠はうすいようだった。それで、相手方の要求は、一部をのぞき、つっぱねる方向での話合いを続けた。

結果、5,000万円の支払いはしないで解決することができた。一部をのぞき、ほぼ完勝。めでたし、めでたし。

※写真は先日のほぼ皆既月食。

2018年12月25日火曜日

養育費がゼロに


(西穂独標から見たジャンダルムと奥穂)

 離婚する際,未成年者の子がいる場合,その親権者を父母どちらにするのか,養育費をいくらにするのかを決めます。

 未成年の子の親権者をだれにするのかは,子どもの幸せになるのはどちらかという観点から決められます。子どもが小学校の高学年になり,自分の意見をもつことができるようになれば,子どもの意見もきいて尊重されるようになります。

 養育費のほうは,いろいろ批判や見直しの動きもあるところですが,一般的には裁判所のホームページにアップされている算定表によることになります。

 子どもが成長するにつれ,当初は決めようがなかった高等教育にかかる費用や子どもの病気や交通事故の治療費など特別の出費の加算について,事後的・追加的に,話しあわれることもあります。

 親権者を母(妻)として養育費を支払っている場合に,妻が再婚したのでもう支払いをつづけなくてよいのではないかという相談を受けることがあります。

 気持ちはわかります。が,妻が再婚しただけでは養育費の支払いは免れません。妻が再婚しても,親子関係が切れるわけではないからです。

 さらに,養子縁組まで結べば,養育費を支払わなくてもよくなります。ただし,離婚の際の調停調書があるのなら,あらためて調停を申し立て,支払義務のないことを確認する必要があります。さもないと,給料の差押え等を受けるおそれがあるからです。

 以前から相談にこられた方は,調停を申し立てられましたが話がつかず,今般,審判で支払義務の取り消しがなされました。これは予想された結論なのですが,妻が話し合いに応じないため審判までなされました。
 
 もう5年ほど前の離婚なのですが,なかなか理性的にはふるまえないようですね。