2023年5月17日水曜日
残雪の槍ヶ岳(4)
2023年5月16日火曜日
残雪の槍ヶ岳(3)蝶ヶ岳からの展望
上高地から3時間歩いて横尾に着いた。きょうはここで宿泊。横尾から振り返ると、前穂とその北尾根が輝いていた(1枚目の写真)。美しい(しかし連休中、3人が滑落し、うち2人が亡くなっている)。
2023年5月15日月曜日
残雪の槍ヶ岳(2)上高地の猿祭り
2023年5月14日日曜日
残雪の槍ヶ岳(1)
ことしも残雪の槍ヶ岳に登った。
名古屋に泊まり、朝一(といっても7時発)のJR特急ながので松本まで。そこからアルピコ交通上高地線に乗り換え、新島々駅へ。新島々駅横には梓川が流れている。
梓川(信濃川となって日本海にそそぐ。)は、槍ヶ岳に発する。なので、新島々から槍ヶ岳直下までは梓川をさかのぼる旅でもある。
新島々からはバスに乗って上高地まで。上高地は環境保全のためマイカーでの乗り入れが規制されている。福岡は雨だったが、上高地はよく晴れていた。
バスセンター横を梓川が流れている。梓川流域は花崗岩でできているため、水がとても澄んでいる。美しい。イワナが泳いでいる。
バスセンターから5分上流へ行くと河童橋がある。芥川龍之介の小説で有名なところ。
河童橋から上流には奥穗高岳を中心に穗高連峰がのぞめる(1枚目の写真)。梓川を前景とし、残雪をかぶった穗高連峰はいつみてもしびれる。
中央やや左手の峰が奥穗高岳。3190m、日本第3位。右上隅が前穂高岳。奥穂と前穂をむすぶ稜線が吊り尾根である。
奥穂から左手にいったん切れ落ちて、次に尖っているのがロバの耳、その次がジャンダルムである(裏側)。西穗高は画面さらに左側に見えている。北穂や涸沢岳は奥穂の向こう側にあり見えない。
中央部(残雪がないところ)が岳沢。夏は岳沢から紀美子平を経て、前穂でも奥穂でも登ることができる。いまの時期はまだまだ難しい。
河童橋から下流方面をふりかえると焼岳がのぞめる(2枚目の写真)。北アルブス唯一の活火山。噴煙をあげている。麓に大正池がある。焼岳の噴火で梓川が堰き止められてできた。きょうは寄っていくヒマがない。
写真右手の川縁にたくさん人が写っている。去年にくらべ3倍以上の人出だ。インバウンドも回復してきていて中国語、韓国語をはじめとする外国語を話す人や、イスラム系と思われる出で立ちの人も多い。
上高地から今日の宿泊地の横尾をめざす。梓川に沿って約3時間。途中、1時間ごとに明神、徳澤園という休憩ポイントがある。
明神あたりからは明神岳を(3枚目の写真)、徳澤あたりからは前穂の北尾根を(4枚目の写真)のぞむことができる。前穂北尾根は井上靖の小説『氷壁』の舞台になっている。
槍ヶ岳はまだまだ先だが、穂高の名峰たちの美しい姿に胸はたかなるばかりだ。
2022年5月10日火曜日
残雪の槍ヶ岳(2)
槍沢ヒュッテについたのは昼すぎ。ちょっと前から雨になっていた。あとから続々と登山者が到着する。みな凍えそうな表情だ。早出早着計画でよかった。
翌朝は快晴。槍沢をつめていった。左手は梓川が水量おおくゴウゴウ鳴っている。ヒュッテをでるとまもなくから、西岳や赤沢山の稜線からくだってくる雪渓をつぎつぎとトラバースしていく。槍沢からはいっとき槍の穂先が見えるが、残念ながら木々がじゃまをしている。
キャンプ場のあるババ平から先は槍沢上部の雪渓地帯。春を迎え、あちこちヒビが入り、崩れそうで怖い。大曲を曲がると、槍沢の水流は雪渓の下に隠れてしまう。そこからは槍に向かってひたすら雪渓を登る。白馬の大雪渓を2、3つ登るかんじだ。
左から大喰岳の稜線が、右から東鎌尾根の稜線が迫り、谷がどんどん細くなっていく。グリーンバンドという氷河地形のあるところをすぎると、くっきりと槍の穂先が見える。
そこらあたりからスラブといって雪崩のあとがあちこちにある。残雪期だからといって、雪崩が起きない保証はない。昨夜は稜線部で30センチの積雪があったと誰かが言っていた。
穂先が見えてからも長い。アイゼンとピッケルを確実に操作しなければならない。雪はしまっていて、よいコンディションだ。
ただし単調ではない。踏み抜きといって、雪が薄くなったところで、膝ぐらいまで埋まってしまう。ときには大腿のつけねまで埋まってしまって、行動不能になった人もいた。
岩や砂礫が露出しているところもある。後ろを振り返ると怖いので振り返らない。途中で休憩する回数が増える。中途半端なところで休憩すると、転げ落ちそうだ。
なんとか稜線に達することができた。振り返ると、手前に蝶が岳から常念岳の稜線。後ろに浅間山、八ヶ岳、富士山(写真を拡大すると、中央にちょこんと見える。)、南アルプス、中央アルプス。そして前穂高岳などの山々が美しい。
北に目を転ずると、西鎌尾根の先に、黒部五郎、双六、薬師岳、水晶岳、立山、白馬など黒部源流の山々が残雪に輝いていた。
当初の計画では、槍ヶ岳に登り、肩の小屋に一泊して、翌日、下山する計画だった。しかし天気予報によると、翌々日は朝からマイナス4度、風速15メートル、霧という天気予報だった。風速1メートルにつき体感温度は1度下がる。あすは体感温度マイナス19度となるということだ。そこで槍ヶ岳山荘には泊まらず、槍沢ヒュッテに戻ることにした。
登り5時間30分、くだり3時間30分、合計9時間のコースタイムだ。体力的に歩けるかどうか心配したけれども、明日くだるよりはマシだろう。バテバテだったが、なんとかくだりきることができた。大満足の山行だった。
2022年5月8日日曜日
残雪の槍ヶ岳(1)
連休は北アルプス・残雪の槍ヶ岳へ。
当初計画では名古屋で前泊する予定だった。天気予報によると、翌日は昼から雨。それなりの雨量が予想された。名古屋前泊だと上高地着が昼ころになり、槍沢まで5時間の歩きがすべて雨に濡れることになる。そこで、仕事をはやく切り上げ、松本まで足をのばして前泊することとにした。
ホテルでチェックインしていると、他の客が上高地へ行く道の土砂崩れ閉鎖はどうなったか訊いていた。翌朝のバスをウェブで予約したばかりだったので、上高地までバスが走るものと思っていたので驚いた。数日前の大雨で不通になっているらしい。
翌朝5時30分の始発バスに乗った。この5時に道路閉鎖は解除されたらしい。上高地には帝国ホテルがある。帝国ホテルの威光により夜通し突貫工事が行われたにちがいない。と誰かが冗談を言っていた。
7時、上高地に着いた。上高地は連休まで冬山ということで閉鎖されている。オープンするのは連休直前である。そのせいか、土砂崩れの影響か、時間が早いせいか、静かな上高地だった。
雲が忙しく往来し、穗高の山々を覆っては晴れていった。河童橋の手前で、ちょうど晴れた。河童橋に達するとガスがかかってしまった。大雨の影響か、梓川の水量も多い。それでもさすが澄んでいる。エメラルドグリーンに輝いている。
河童橋から5分ほど進むと小梨平というキャンプ場がある。そこでガスが晴れた。梓川越しに岳沢、そして奥穗高岳が美しく見えた。とてもきれいだ。上高地の語源は神降地だという。たしかにそうかもしれない。視覚だけでなく、コマドリなどの野鳥が鳴き交わし聴覚的にも心地がいい。
このような絶景に出会うことができたのも、松本まで足をのばして前泊することができたおかげだ。名古屋泊のままであれば、上高地から雨が降っていただろう。山で絶景に出会うには天気と上手につきあうことが大切だ。
2021年5月9日日曜日
会津磐梯山・登山記
おくのほそ道の旅はつづきます。いわく。等窮が宅を出でて五里ばかり、檜皮の宿を離れて、浅香山あり・・・。ちょっと待ってください、芭蕉さん。飛ばしてしまっていますが、須賀川から檜皮(日和田)の宿へ行く途中には、郡山があります。
東北新幹線を郡山でおり、磐越西線で西に向かうと40分ほどで猪苗代駅。同駅の手前から左手に猪苗代湖が見え、右手には磐梯山が聳えています。
猪苗代駅でおりないでさらに行くと、綾瀬はるかが主演した『八重の桜』の舞台である会津若松に着きます。
先に紹介したとおり、芭蕉らも会津根を見ています。しかし、芭蕉らが見た会津根とこんにちの磐梯山は少なくとも北半分が違っているはずです。なぜなら明治21年に水蒸気爆発をおこし、北半分は山体崩壊をおこしているからです。
大惨事だったのですが、いまではそのおかげで裏磐梯という美しい湖沼群を形成しています。秋などお奨めです。
猪苗代駅でおりると、車で10分ほどで猪苗代スキー場に着きます。ここが磐梯山の登山口。スキー場の上部が1合目です。山の南東側になっています。
ここから磐梯山を中心に反時計まわりに進みます。東側の赤埴山、北東側の沼の平を経て、北側の噴火口上部につきます。すこし迂回すると弘法清水に着き、そこから直登すると磐梯山の山頂1819メートルです。山頂から南をのぞむと、猪苗代湖が広がっています。
猪苗代湖の向こうは那須岳、朝日連邦、北を振り返ると、安達太良山や吾妻山をのぞむことができます。
これまで夏に2度、春1度、冬1度登りました。この写真は春にのぼったときのものです。赤埴山をすぎ、裏側にまわったところからみた磐梯山です。まだ大量の雪が残っています。
このときは、帰りがけ、噴火口上部あたりで雷に見舞われました。閃光が光るのと雷鳴が轟くのが同時で、いつ雷にうたれてもおかしくない状況でした。低木のあるところまで、背をひくくするため這ってくだりました。10分ほどだったでしょうか、生きた心地がしませんでした。
古人が神の存在を感じたのはやはり雷によってはないでしょうか。旧約聖書の神の怒りは雷のイメージです。数ある死に方のなかでも雷にうたれて死ぬのだけはご免こうむりたいです。


































