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2022年5月31日火曜日

幹を理解する


 きょうから6月。6月は恋愛の季節だと言っていたが、ほんとうだろうか。ギリシア・イタリアのように乾燥した気候ならともかく。暑くてしょうがない=アツくてしょうがないという洒落かな。

写真は戒壇院のクワの実。赤い実と紫の実がなっている。ギリシア神話には「ピュラモスとティスベ」という悲恋話がある。それによると、赤と紫は二人の血の色らしい。桑の花言葉は「知恵」。

さて一般に弁護士の仕事は相談からはじまる。警察に逮捕されたから留置場に面会にきてくれというのは例外だ。

六法というのは文字どおりルール・ブック。野球やサッカー、将棋やトランプのルールとおなじだ。ルールを曲げることはできない。何百人もの国会議員がつくった法律を1人の裁判官が曲げることはできない。難しくいれば三権分立だ。

相談からいきなり裁判を起こすということはない(起こされている場合は別だ。)。まずは交渉してみる。しかし、交渉で解決しなければ裁判になる。その場合、裁判官がルールを曲げることはないとなれば、交渉だからといってルールを曲げることはできない。

まずはそのことを理解してもらう必要がある。たとえば、共同相続。農家の長男からすれば、納得できないかもしれないけれども、このルールは曲げられない。それはおかしいと何度も押し問答になる。しかしここは譲れない。

紛争の構造は、概ねツリー状になっている。話せば長くなるけれども、要はこうだと幹をとらえてほしい。それなのに、枝葉に気をとられて、なんど説明しても幹を把握できないことがある。

最近は、インターネットの普及により、事前に学習してこられる方が増えた。当該ケースでは無関係の質問をたくさんされる。それにお答えしてもよいのだけれども、脇道にそれてしまって、根幹の理解がおろそかになってしまう。そのようにご説明するのだけれども、枝葉への興味が尽きない。・・・

問題解決は引越とおなじですよ。まずは大きな家具の置き場所を決めないと、ゴミ箱はあとからでもよいでしょ。そのようにも説明する。人間の思考にはメモリィなどの制約から、すべての問題をいちどに考えることができない。それで問題解決にはプライオリティを決めることが重要になる。それでも、どうしてもゴミ箱をどこに置くかが気になってしょうがない。・・・

弁護士37年。弁護士の仕事でいちばん難しいのは、やはり相談だと思う。

2021年9月12日日曜日

歩き方が悪いですね


 20年前ころ、ハンセン病問題を解決するため、全国にある療養所をめぐって被害者らと交流していた。群馬県には栗生楽泉園という療養所があった。

その療養所から帰る際、重い荷物を遠心力を利用して担ぎあげた際、腰をグリッとやってしまった。それから3年ほど腰痛を患ってしまった。

評判をきいて高宮駅東にあるN外科に何度か通った。そこは外科を標榜しているものの、そうとうご高齢のドクターが背中をみただけで何番と何番の脊椎がズレていると診断した。そしてカイロプラクティックのような治療をされた。

その後、山登りをはじめると、腰の軟部組織が強化されたためか、腰痛からは解放された。山登りをすると、風邪もほとんどひかなくなった。1回の風邪で数日、年数回風邪をひくとすれば、その時間を山で過ごすほうがよほど気持ちいいと思う。

40肩、50肩にも悩まされ、整骨院にもいったが、それは半年もすれば不思議と治ってしまった。

3年ほど前から肩の痛みに悩まされるようになった。これも評判をきいてしばらく福岡市内のA整骨院にいっていた。ここも腕は悪くない。

50肩の痛みがひどいとき、たまたま仕事できていた糸島の整骨院に飛び込みで入ったことがあった。すると、いきなり肩の治療をはじめた。これはいただけない。

だいたい骨や筋肉、軟部組織は相互につながっていて全身がなにがしか関連している。肩を治すとこんどは首にきたりする。なので、肩が痛いからといって、いきなり肩を治療するのはいかがなものか。手や足先から徐々にほぐしはじめて、最後に体幹に至るのがよいのではなかろうか。

肩の痛みに繰り返し悩まされるようになったので、ある人の紹介で南のほうの整体院に2度行った。そこは手や足先からはじめて体幹に至る信頼できる施療だった。ちがうのは最後のところである。

最初に行ったときはこう言われた。肩こりの原因は、顎の腱が固くなっているせいだ。(えっ、そうなのか。)志村けんのアイーンのような口をして、下顎をガクッと下に落とすようにする、それを一日に3回ほどするとよい。(へーっ、そうなんだ。)

1年ほどして、また肩が痛くなった。こんどは、院内をすこし歩かされて、歩き方が悪いといわれた。そして正しい歩き方を教示された。なるほど。歩き方が悪いために、腰かどこかに負担がかかり、それをかばうために肩が痛くなるという理屈だ。さいきんは正しい歩き方を心がけているせいか、肩の調子はよいようだ。

マッサージで全身をほぐすのは対症療法だろう。顎が固くなっているのをほぐしたり、歩き方を矯正するのは原因療法だろう。市販薬の風邪薬などは、鼻水や咳を止めるだけの対症療法である。本来は、風邪の原因となるウィルスをやっつけないといけないが、そこはなかなか難しい。

われわれ弁護士の仕事はやはり対症療法だ。離婚、相続、債務整理、どれをとっても当面の問題を解決しているにすぎない。離婚や債務の原因はいろいろある。そこにはメスを入れることまではできていない。

法律事務所に離婚の相談に行ったら、歩き方が悪いですね、このように歩きましょうとアドバイスしたらどうだろう。みなさん目がテンになるでしょうね。そんな法律事務所は流行らないような気がする(笑)。

2018年2月27日火曜日

生活困窮者援助団体との懇談会


(樹影@上福根山)

 月曜日は,生活困窮者の相談・援助をおこなっている外部団体との懇談会・懇親会でした。

 当事務所の弁護士8人と,相手方団体の役員2名,相談員4名の計14人の会合でした。当事務所の紹介,相手方団体の紹介,同相談・支援事業の紹介ののち,質疑・応答がありました。相手方団体,その事業の理解が深まり,今後の連携の深まりを確信することができました。

 日常業務だけをおこなっていると,裁判所のロジック,業界の慣例等にからめとられて,どうしても外部の利用者・消費者目線が忘れられがちです。こうして外部の方々と意見交換することにより,われわれの独善性やいびつな見方を教えられ,矯正することができます。

 わが事務所は地域に根ざし,より利用者本位のサービスを提供しようと,あらためて決意しました。

2015年12月9日水曜日

離婚事件イロハ



 離婚事件の相談に親御さんがこられること
 これけっこうあります。

 親御さんの年齢はどうも
 60歳は越えているかな。

 子どもの年齢をおききすると
 案の定,40歳過ぎ。

 たとえ20歳前でも
 結婚すれば成人とみなされます(民法753条)。

 さて,どうしたものか・・・

 夫婦3組に1組は離婚しているので
 離婚相談はすくなくない。

 3人で酒を飲みにいけば
 1人は離婚経験者です。

 それでも家庭裁判所の手を経た離婚は
 1割にみたないらしい(司法統計)。

 9割の夫婦はじぶんたちで協議して,つまり
 裁判所の手をかりないで離婚しているわけです。

 じぶんたちの手におえないときに
 他者に相談したり,手をかしてもらうことになる。

 その際,親に相談する人とそうでない人にわかれ
 前者のなかから,親が相談にこられるわけです。

 そもそも調停や裁判は手術のようなもの
 本人の了解なしにはおこなえません。

 人を介した相談は事実とアドバイスの両面で
 行き違いを生じがちです。

 前提となる事実が異なれば
 解決方針も異なります。

 法的なアドバイスはいくつかの前提をおいています
 前提をすっとばすと,違う話になってしまいます。

 ふつうの会話でも生じがちなこうした齟齬は
 法律相談ではさらにリスクがたかまります。

 どっちみち家裁の調停には
 親ははいれないことになっています。

 もめごとの解決は本人の決断にかかっているので
 関係者がおおくなると,いつまでも解決しないからです。

 それに親がつきそっていると
 どうしても自立を疑われてしまいます(離婚原因とも関係)。

 そういう理由で,とりあえず親御さんの不安や悩みの相談にのるものの
 あらためて本人に来てもらうことになります。

 離婚することじたいが高度のストレスです
 法律事務所のたかい敷居をまたぎたくない気持ちもわかります。

 でも離婚も人生の一部なら
 その解決も人生の一部です。

 じぶんの人生ですから,じぶんで切り開くしかありません
 やはりまず,じぶんで相談にこられてください。勇気をだして。

2013年8月28日水曜日

交通事故に遭ったなら


皆さんは,交通事故に
遭われたことがありますか。

かく言う私もバイクに乗っていて
交通事故に遭ってしまったことがあります。


事故直後は,
落ち着いているように思えて,
実はかなり気が動転していたなぁと
今になって思います。

司法試験の勉強をしていた頃ですから,
法律については,
最低限分かっていたはずですが,
それでもついつい
警察や保険会社の方のアドバイスを
鵜呑みにしてしまっていました。



もちろん,
彼らが嘘をついて市民を騙しているとは言いません。
ただ,「不都合な真実」が
隠れていることも,ままあります。

ですから,一人で決断してしまわず,
一度,弁護士にご相談
いただきたいのです。


今も何件か交通事故の事件を
担当しています。
どの方も
「初めての経験だから何もわからない」と
おっしゃいます。

それは当然のことです。

小さそうに思えることでも,
ご質問ください。

納得できる解決を目指すためには,
皆さんの疑問に
ひとつひとつお答えしていくことも
大切ですから。



とはいえ,
悲惨な交通事故が起きないことを
願っています。

週末に向けて,九州地方は雨の予報。

みなさん,安全運転で。

2013年8月27日火曜日

学び


弁護士として執務していると,
興味深い新しい世界に
接する機会が多くあります。


不動産に関する紛争,
家族に関する紛争,
交通事故の問題などは
日常,舞い込んでくる相談ですから,
もちろん知識を有しています。


ただ,
ときどき相談がある
建築瑕疵,医療過誤などは
それ相応の専門知識を必要とします。

また一口に「建築瑕疵」といっても,
福岡市内の高層ビルと
郊外の一軒家と
橋などの建築物とでは,
用いられている素材も技術も全く違いますから,

それに応じた知識が必要です。


医療過誤も
歯科,耳鼻科,内臓,脳など器官によって
専門知識を必要とします。



これら新しい世界は,とても興味深いです。

日々これ勉強ですね。


ぜひ,皆さんのお悩みも
遠慮なさらずお寄せください。


2013年8月22日木曜日

仕事ができる弁護士?


更新が滞りがちですみません。

私自身も事務所も
元気に執務しております。



今週の火曜から水曜まで,
日本弁護士連合会(通称「日弁連」)で行われた
子どもの権利委員会に
出席してきました。

全国各地で行われている取り組みや
問題点を共有する場です。


各地の弁護士とも知り合い,
情報交換なども容易になってきました。

「ああ。
またこれで一層,
仕事ができる弁護士になってしまう…」と(冗談)。



当事務所では,
迫田,井上,森の3名が
特に子どもの権利に関して熱心に取り組んでいます。

何かご家庭でのお悩みがあれば,
ご相談ください。

2013年8月5日月曜日

そこで立ち止まって深呼吸を…


「全く記憶がないのに,

警察に

『そんなはずはないだろう。
○○だったはずだ』

などと言われている。

全く話を聞いてもらえないが,
どう対応したらいいか」



…といったようなご相談を受けることがあります。



私は,
正直に「記憶がない」と
伝える他ないだろうとお答えします。

やはり,
覚えてもいないことを
「○○だったかもしれない」と言うと,
あとで
トラブルの元になるからです。



もっとも
警察としても「覚えていない」という返答だけでは,
さすがに引き下がれないはずです。

そこで,
ご自身でも記憶を手繰る努力を
すると良いですね。


いずれにしても,
脚色したりすることは適切ではありません。
真実をありのままに
伝えていきましょう。



こういったことは,
刑事事件で捜査を受けているときに限らず,
交通事故の
いわゆる現場検証の際にも
大切なことです。


事故で動転した際にも
一度,深呼吸をして,
警察官の質問をよく聞いて答えましょう。

初めての経験という方が多いので,
緊張はすると思いますが。




大切なことは,

落ち着いて,よく聞き,よく考えること

です。



それでも
何かお困りになった際には
お声掛けください。


2013年7月22日月曜日

バナナのおはなし…ではありません。


最近,
朝ごはんにバナナを食べています。

ただ,バナナだけで
お腹いっぱいにはならなかったので,
先日は
かなり大きめサイズのバナナを
購入しました。


ところが,
だんだんと慣れてきてしまい,
小さめサイズのバナナでは
満足できず2本3本と食べる事態に。


え?
突然何を言い出すのかって?




要するに,
何事にも適切な量があり,
「ほどほど」を意識しなくちゃいけないと
いうことです。

こう書いてしまうと
何か当たり前に見えたので,
エピソードとしてお話してみました。





借金の問題にも似たところがあります。
「ほどほど」が大事。

ただ,どうしても借り始めてしまうと,
量は増えていってしまうことが多いんです。

そして,それを止めることは
一人では難しい場合があります。


ですから,
借金のお悩みなどは,
一度,誰かにご相談いただくのが一番です。


もうお腹がはち切れそうなくらいに
借金が膨らんでしまったとき,
弁護士がお手伝いできるかもしれません。




追伸

バナナの食べすぎは,
自分でなんとかします。

2013年5月8日水曜日

ちゃんと働いています。






またまた更新されていない!
いつまで連休気分なのか?

え~かげんで
仕事せいよ。

とお叱りの言葉が
聞こえてくるよう。


きのうも更新できなくて
すみません。

でも遊んでいたわけではありません。
ちゃんと働いています。

この間,ブログの更新ができないのは
朝から面会(接見)に行っているせいです。


連休前に引き受けた国選の被疑者が
東警察署に留置されています。

東警察署は東区の貝塚にあります。
西鉄+地下鉄を乗り継いでいかなくてはなりません。

昼間は相談やら裁判やらあるし
夜は会議などがあるので,どうしても早朝になります。

それでブログを更新する時間と
重なってしまうわけです。


東警察署から福岡地方裁判所へ。
午前10時から民事裁判の初回弁論。

午前10時半から薬害肝炎事件の和解協議を
第2,第3,第6民事部と続けざまに。

古賀弁護士の事務所に移動
薬害肝炎事件のケース検討会議。

その後,裁判所の近所で昼食
蕎麦定食。


午後1時10分からは
福岡家裁で遺産分割調停。

午後4時から福岡地裁で
民事裁判の弁論準備。

急いで事務所に戻って
午後5時から事務所会議。

てな
具合です。


きょうも一日元気に働けることを
感謝しつつ。

2013年2月7日木曜日

男と女の説明義務





(宝満山よりのぞむ英彦山)


むかしは人生の岐路でまよったら
ラジオや新聞に投書していました。

私は32歳主婦ですが,夫が酒乱で…
どうしたらいいでしょうか?とか。

さいきんは,やはり
ネットが主流でしょうか。

○○質問箱
とかいうやつ。

かれとは結婚紹介所で知りあい
とてもまじめな方です。

でも,最初のデートで連れて行かれたのが
ラーメン屋で,つぎが○クドナルド…。みたいな。

おおくの人が回答者になっているので
専門家による上から回答より現実的。


ちょっと前に本ブログで
「○○弁護士 彼女」の話をしました。

これはやはりはやりのようで
最近,こんな質問がいっぱい。

かれの名前を検索
すると…

元カノのブログにいきあたり
昔の写真がいっぱい。

かれに前科が判明!
どうしたらいいでしょうか?


弁護士をしていると,恋人どうしのほか
夫婦にも重大な隠し事があることにビックリします。

ま,もともと,男女間のことですから
多少のかけひき,隠し事はあるでしょう。

結婚前は目をあけよ,結婚後は目をつぶれ
などというぐらいですから。

(でも,こういう教訓がいわれるということは
ほとんどの人ができていないとういことだけれども)


性格の悪さは,自分からは
いわなくていいでしょう。

これは相手が自己責任で
見破る必要があるでしょうね。

障害や病気となると
どうなんでしょう?

夫婦関係は信頼関係のうえになりたつと思うので
やはり説明しておいたほうが無難な気がします。

重大な病気を隠していた夫を知っていますが
えっ?と思った記憶があります。

切れているんだったら
以前の恋愛関係も説明する必要ないでしょう。

前科は?
ボクだったら説明するような。


いまの時代,ネット検索でわかる話は
しておかねば,という配慮も必要なんでしょうね。

尋問対策でも,反対尋問で叩かれるところは
先に訊いて手当をしておきますから。