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2023年1月10日火曜日

日本の高山植物 どうやって生きているの?

 




 さいきんの読書といえば芭蕉、プルースト、ジョイスをローテーションで耽読しているのだが、久しぶりに一般書『日本の高山植物 どうやって生きているの?』(工藤岳著・光文社新書)を読んだ。

ジュンク堂でパラパラと立ち読みしていたら、ヒサゴ沼の美しい写真がでてきた。それで思わず購入した。ヒサゴ沼は北海道大雪山からトムラウシ山までの縦走路の途中にある指定キャンプ地である。

日本百名山のなかで、どこが一番よかったですか?よく訊かれる質問だけれども、さいきんでは大雪山~トムラウシ山の縦走が一番と答えるようにしている。2泊3日の縦走が天候の影響もありそれなりに困難で挑戦的であるし、高山植物が豊かでヒグマがあちこちで徘徊しているから。

ヒサゴ沼は静寂のなか、ナキウサギの鳴き声がどこからともなくキュッ、キュッと聞こえてくる。筆者の工藤岳氏は北海道大学地球環境科学研究院の准教授。彼のフィールドワークの拠点がヒサゴ沼なのだ。

もう30年以上も大雪山にかよい、高山植物の生態を研究しているのだそう。多雪、強風、極寒、乾燥など厳しい冬が長く、2ヶ月ほどの短い夏。このような過酷な環境で、高山植物たちはどうやって生きているのか?どうやって命をつないでいるのか?あざやかな回答の数々。

ばくぜんと理解していたことどうしが、うまくつながる感じがすごい。植物は植物だけで生きているわけではない。われわれがばくぜんと理解しているように、蝶だけが受粉の手助けをしているわけでもない。

実際にはハエやハチが受粉の手助けをしている。ハチはマルハナバチだ(マルハナバチはプルーストの『失われた時を求めて』の「ソドムとゴモラ」冒頭にでてくる。いつもの読書ともつながる。)。高山植物はかれら昆虫と緊密な生態系を維持しながら生存している。

高山植物は短い夏の間に命をつないでいかなければならない。そのため自家受粉しているのかと思いきや他家受粉しているらしい。そのほうが激変する環境に強い種となるからだ。そうなると、昆虫たちなしではうまく受粉できない。風だけがたよりではあまりにも心許ない。

筆者の30年の研究生活のなかで、やはり分子生物学の進歩の成果がはなばなしい。(いまから考えれば)むかしは形態が似ているとかザックリした研究だった。しかしいまはちがう。DNAレベルで類縁関係がわかるのだ。

それによれば、北海道の高山植物たちと中部山岳(日本アルプス)地帯におけるそれらとでは出自が違う。高山植物は氷河期の生き残り。かれら彼女らは北方からやってきたとはいわれていた。シベリアなどに同種の植物がいるからだ。

しかし、北海道の高山植物はベーリング海・千島列島に沿って、中部山岳地帯のものはシベリア・サハリン経由で来たらしい。前者は「エゾ」なんとかという名前で、後者とはすこし違う種であることは意識されていた。しかし、それほど出身地が離れているとは知らなかった。

こうして厳しい環境のなか生存戦略を進化させてきた高山植物たちだが、いま危機にさらされている。地球温暖化の影響だ。短い夏が早くやってき、花が咲いているときにはハチたちがまだ活動しておらず、逆の事態にもなる。ハチたちが絶滅すれば、花も生きてはいけない。なんとかしなくては。

人生やり直すことができるなら、北大に入り、このようなフィールドワークをするのもいいと思える一冊だ。(隣の芝生は青い、ならぬ、隣のフィールドは広い)

2022年7月27日水曜日

大雪山縦走(5)


 



 ようやく白雲岳避難小屋に着いた。管理人がいる。利用料2000円と登山道整備協力金1000円を支払う。

管理人は女性だ。地元の関係者で、1週間ごとに交代するらしい。うらやましいような、そうでないような。

1週間も常駐して自然を満喫できるのは、うらやましい。しかし小屋には風呂はなく、トイレも臭い。その他不便もはんぱない。

小屋は大盛況だ。昨年は3,4パーティーだったが、ことしはぎっしり満室だ。梅雨がはやくに明けたせいだろうか。

2階の片隅を利用することにした。アクリル板でしきりをしているが、感染防止効果がどの程度あるのだろうか。

小屋前から南をのぞむと、高天原ごしに、忠別岳、化雲岳、トムラウシ山、十勝岳まですっきり見えた。ただ南から湿った空気が入り込み、その後は曇りとなった。

小屋周りは人間が攪乱したせいか、まわりとは違った高山植物が咲いている。小屋前には黄花のシオガマが、小屋裏にはアズマギクが咲いている。

暮れていく壮大な景色を嘆賞していたら、父娘で来ていた娘さんが歓声をあげた。指さすほうを見ると、テントサイトとのむこうの雪渓のうえをキタキツネが横切っていた。口には鳥をくわえているようだ(一番下の写真をクリックして拡大表示してくだされ。)。

これだけの人々がわいわい騒いでいるなか、キツネは何万年も続けてきたであろう営みをきょうも黙々とつづけている。

2022年7月24日日曜日

大雪山縦走(2)




 ロープウェイを降りると姿見。そこは森林限界をこえ、針葉樹も生育できない。生育できるのは背の低いハイマツやウラジロナナカマド。さらに場所によっては気象条件が厳しく、ハイマツでさえ生育できない。そのような場所こそ、高山植物の楽園である。

日本アルプスだと標高2500メートル以上にならないと、森林限界にならない。しかし北海道のばあい、緯度が高く自然条件が厳しいので、2000メートルを超えると森林限界となる。

エゾのツガザクラ、チングルマ、イソツツジなどのお花畑が広がっている。高山植物をみるだけなら、山に登らなくても、姿見を散策するだけで嘆賞することができる。 

姿見の池から旭岳の登りにとりかかる。左手・北側は地獄谷。亜硫酸ガスがシュウシュウ吹き出している。

登るにつれ、右手・南側にトムラウシ山方面の展望が開ける。左手に忠別岳、中央右よりにトムラウシ山。遠い山、王冠の山である。大雪山の広大さを実感できる風景だ。

あとすこしで山頂だ。山頂付近に金庫の形をした金庫岩がある。ガスっているときによい目印になりそうだが、偽せ金庫岩というのもあって、ややこしい。

金庫岩から地獄谷を俯瞰する。姿見が遠く、ところどころガスがかかっている。よくぞここまで登れたものだ。ふう。

2022年6月30日木曜日

オダマキの心


 5年前のいまごろは事務所旅行で礼文島に行っていたようだ。島にそれほどの高山はないのだけれども、緯度が高いために高山植物が咲き乱れていた。

垂直分布ならぬ、水平分布。高山植物は、針葉樹でさえ生育できない寒さ厳しい環境で生きている。

これはオダマキ。オダマキの花言葉は興味深い。色ごとにちがう。
紫だと、勝利への決意、捨てられた恋人。
赤だと、素直、心配して震えている。
白だと、あの方が気がかり。
それぞれいわれがあるのだろうが、紫とその他の色ではかなり趣が異なる。

ところで、このオダマキの色はどう判定すればよいのだろうか。紫だといわれればそのような気もする。しかし赤でもあるようだし、白でもあるようだ。

このような花を贈りものにもらったら、迷ってしまう。あっ、礼文島の国立公園内の花は採ってはダメ。撮ってよいだけなので、ご注意を。

2021年9月26日日曜日

テントの設営場所選びはむずかしい

 


 坂道を登って樹林帯を抜けると稜線にでたかんじがして、しばらくいくと雨が池。文字どおり、雨が降ると水が溜まる。そして植生が変わる。

先ず紫の花が目をひくのがマツムシソウ。見た目はちがうのでマツムシが鳴くころに咲くからというのが名前の由来だろう。皮膚病に効くらしいが試してみたことはない。やはり全国的に減少。

つぎがヤマラッキョウ。見た目がいかにもネギの仲間。酢味噌で食べられるらしい。おいしそう。

雨が池をしばらくいくと、眼下に坊がツルが見えてくる。高度を下げると、高原というか湿原というかススキ原が広がる。

ここもラムサール条約登録湿地だ。空がすかっとぬけて広がっているので気持ちがいい。中央部を鳴子川が流れ、スガモリ越方面に法華院温泉がある。

名前のとおり、温泉に入れる。山登りのあとの温泉は最高。いまは人数制限があり、風呂場の外で渋滞がおき密になっている。なんのこっちゃら。

入浴後は坊がツルでキャンプ。色とりどりのテントがお花畑のようだ。前日の台風の影響で地面がすこし濡れている。

トイレに近すぎず、水場から遠すぎず、あまりうるさそうでないところを探す。よしここだ!と思ったら、近くにグループがいて失敗した。ま、それも思い出だ。

2021年9月21日火曜日

豊かな湿原と森


  タデ原湿原。長者原の駐車場から裏の白水川を渡ると湿原が広がっている。ラムサール条約登録湿地である。むこうの指山にはガスがかかり、裾野だけが見えている。その麓の森にわけ入っていく。

 

 ツリバナの実。樹林帯に入ると、豊かな植生がひろがっている。ニシキギの仲間。UFOのようだ。水滴のなかにも世界がひろがっている(画像をクリックすると拡大されます。)。



 トリカブト。名前のとおり兜に似ている。和歌山カレー殺人事件で有名に。狂言『附子(ぶす)』の名脇役。主人は留守番役の太郎冠者と次郎冠者に附子は猛毒だから食べてはいけないと言い置いて出かけるが・・・。また四谷怪談でお岩さんが盛られた毒もトリカブト。お岩さんの顔は醜く変形、ここから醜い顔の女性を・・・(以下、自粛)。でもじつはこんな美しい花。



 キノコ類はよくわからない。高校同級生の医師はSNSで○○を食べてみたなんてやっているが、店頭にならんでいるもの以外、怖くて食べられない。でも台風直後の森にあやしい光を放っている。



 銀灰色の靄に包まれた落葉広葉樹林、コローの画のよう。雨が池までの坂道を登っていく。



 落葉広葉樹は冬に葉を落とすブナ、ミズナラ、カエデなど。ミズナラなどのドングリがいっぱい落ちている。豊かだ。




 マムシグサの実。トウモロコシのようだが、とくに根に毒がある。シカなどの動物に食べられないための生存戦力として、植物は毒を身内にたくわえるものが多い。マムシ草の名前はそのためではなく、茎の模様がマムシに似ているから。



 ガマズミかな。やはり雨上がりのしずくが美しい。雨が池までもうひとのぼりだ。

2021年7月25日日曜日

飛騨山脈周回記


(神が降りた地、上高地。梓川に河童橋、穗高連峰)

  あれれ。芭蕉とともに奥羽山脈を越えていたと思ったら、連休は飛騨山脈(北アルプス)へ。

上高地を起点に、焼岳、北穗高岳独標、双六岳を周回してきました。ふだんだったらありえないコースですが、夏山トップシーズンであること、連休であること、キャパ50%としか予約を受け付けないことから、双六小屋一泊分しか山小屋の予約がとれなかったことによるものです。

ようやくウィズ・コロナの時代がはじまったのでしょう。交通機関や宿ではウィルス対策がなされ、人々もマスクや手洗いに余念がありませんでした。

天気予報は毎日猫の目のようにクルクルと変わりました。はじめはとても登れるようなものではありませんでしたが、われわれの祈りが通じたのか、どんどんよき方へ変化していきました。

上高地はさすが神が降りた地、すべてのものがキラキラと光輝いていました。

山小屋がとれなかったぶん、一方で、登りくだりが激しかったものの、他方で、麓の温泉宿に泊まり、疲れを癒やしました。どこも露天がすばらしく、芯から効きました。

高山植物はもちろん、イワナ、サル、ライチョウ、高山蝶やアサギマダラが出迎えてくれました。人情にも触れ、小屋前の売られていたリンゴ、オレンジ、バナナ、トマトの味も絶品でした。

2013年6月11日火曜日

ユキノシタ



九重の麓,うたせ湯で有名な筋湯温泉街
薬師堂の階段に咲いていました。

いまどきに咲くのに
ユキノシタ(雪の下)。

名前は,雪が上につもっても
その下に緑の葉があることからだとか。

かわいい花です。
神さまも自慢の一品ではないでしょうか。

仲間の高山植物に
ダイモンジソウ(大文字草)があります。

見てのとおり
「大」の文字にみたてた名前です。

花言葉は,切実な愛情,恋心
と軽口。

そんな感じですね。



2013年2月27日水曜日

植物図鑑





有川浩著『植物図鑑』
(幻冬舎文庫)。

フェイスブックで高校時代の友人が
話題にしていたので,読んでみました。


ある日,イケメン男子が家のまえに
落ちていた。

という,なんとも安直な
設定。

こういう設定を
「落ち物」というのだそう。

ある日空から僕の目の前に
女の子が落ちてきて…,というやつ。

そう。
『天空の城ラピュタ』が典型なのだとか(あとがき)。

なるほど。
勉強になります。


イケメン男子は,紳士で,しまりや
料理が得意で,なにより植物にも詳しい。

あまりにもご都合がよすぎるようだけれども
そもそもが「落ち物」ですから。

料理のことはわからないが
植物に詳しい連れあいはうらやましい。

高山植物だけでなく,身近な野草
それに樹木なども,よくわからない。

上手に解説してくれる
友だちがいればいいなぁといつも思っています。

いちど美学をやっている友人と美術展をみたのですが
とてもスリリングで勉強になりました。

山でも
先達はあらまほしいものです。


でてくる植物は
雑草(という植物はないのだけれど。)ばかり。

本ブログのコンセプトに
ぴったり。

ヘクソカズラ,オオイヌノフグリ
ナズナ,ネジバナ…。

かつて紹介した花々も
たくさんでてきます。

ツクシ,フキ,シロツメクサ,タンポポ
レンゲ,ナズナなどポピュラーなものもあれば

スベリヒユ,ハゼラン,ニワゼキショウ
などちょっと知らないものもあります。

クレソンやアップルミントなど
店にしかないと思っていたものまで。


メインストーリーはお約束どおり進行するも
でてくる雑草はほう!な話が満載でした。

文庫に今回なっているので
お買い得です。

2012年8月29日水曜日

チングルマby.福岡県筑紫野市の弁護士



 チングルマ(珍車、稚児車)
 バラの仲間の落葉小低木,高山植物。

 草のようなのに
 木なんですねぇ。

 やはり厳しい環境に姿勢を低くしているうちに
 こうなったんでしょうね。

 だいたいどこの高山にいっても
 お花畑で出会うことができる花です。

 名前は変ですが,花は白で
 黄色い雌しべ・雄しべとの対比が可愛い。

 写真とちがう?そう写真は,花のあと。
 タンポポが花のあと綿帽子状になるようなものかな?

 まるで宇宙人のよう
 知らないと,あの花の実とは気づきません。

 これが子どもの風車にみえることから
 稚児車(チゴグルマ)→なまってチングルマ。
 
 小学生にいえば
 よろこびそうな名前です。

 花言葉は,可憐。
 枯れても可憐。

                    弁護士  浦田秀徳
 

2012年8月15日水曜日

ミヤマトリカブトby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ミヤマトリカブト(深山鳥兜)
 キンポウゲの仲間の多年草。高山植物。

 槍沢ロッジに至る手前の
 沢沿いに咲いていました。

 和名は,花のかたちが烏帽子に似ているから。
 英名のmonkshoodは,僧侶のフードに似ているから。

 たいへんきれいな花ですが
 トゲならぬ毒があります。

 かつてトリカブト毒を利用した
 保険金殺人事件がありました。

 四谷怪談で,お岩さんがやられた毒も
 トリカブトだとか。

 トリカブトの毒のことをブスといい
 それが女性の○○の由来になっているという説も。

 ヨーロッパでは、ギリシャ神話のヘカテーが
 魔術の女神としてあがめられ,トリカブトがその象徴だそう。

 かくて花言葉は,美しい輝き,騎士道,栄光という系と
 厭世家,人嫌い,復讐という系とあります。

                     弁護士 浦田秀徳
 

2012年8月9日木曜日

ハクサンイチゲby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ハクサンイチゲ(白山一花、白山一華)
 キンポウゲ,イチリンソウの仲間の多年草。

 槍ヶ岳の肩から西鎌尾根におりていく途中
 左側の斜面に咲いていました。

 といっても,高山のお花畑にはたいがい群生しており
 高山植物の代表選手です。

 学名は,Anemone narcissiflora
 スイセン(ナルキッソス)のようなアネモネ。
 
 アネモネの語源は
 ギリシア語の風。

 ギリシア神話では、美少年アドニスが流した血より
 この花が産まれたとか。 

 ナルキッソスはナルシストの語源
 他人を愛せない(自己愛な)ギリシア神話上の有名人。

 つまり,自己愛な風?
 よくわかりません。

 ハクサン・イチゲの命名者も
 やはりまず白山に登ったようで。

 イチゲ=イチリンソウ(一輪草)
 一茎に花を一輪咲かせることから。

 ハクサンイチゲはそうじゃないんですが
 どういうことでしょうねぇ?

 そういえば,市毛良枝(いちげよしえ)さん
 という女優さんがいますね。

 むかし「理想の花嫁ナンバー1」とか
 「お嫁さんにしたい女優ナンバー1」とか呼ばれていました。

 芸名としては,一花良枝とか
 一華良枝とかもありかも。

                  弁護士 浦田秀徳

2012年8月8日水曜日

ヨツバシオガマby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ヨツバシオガマ(四葉塩釜)
 ゴマノハグサの仲間の多年草,高山植物。

 写真ではちょっとわかりにくいけど
 4つの葉が茎をとりかこんでいます。

 名前のうち
 ヨツバの由来です。

 シオガマは,いまの塩竃市に由来
 話せばながいことなれど…。

 みちのくの塩釜は 
 王朝時代,美しいところとして知られていたよう。

  みちのくの しのぶもぢずり たれゆえに
           乱れそめにし 我なら泣くに

 百人一首ちう,河原左大臣の歌ですが
 彼は本名,源融。

 『源氏物語』の主人公・光源氏の
 モデルといわれています。

 源融は,京都の自邸・六条河原院の庭(現,渉成園)を
 塩竈の風景を模して造ったとされます。

 ※ちなみに,ここから
  河原の左大臣。

 尼崎からわざわざ海水を運ばせて
 藻塩を焼く風雅を楽しんだとか。

 つまり,塩釜は浜の美しさで
 知られていたんですね。

 ところで,シオガマをみると,花はもちろん
 葉まで美しいですね。

 ん?葉まで美しい?
 は・ま・で・う・つ・く・し・い…。

 …浜で美しい。
 そうだ!

 この花をシオガマ(塩釜)と呼ぼう!
 というわけ。

 王朝の時代から日本人は
 親父ギャグが好きだったんですねぇ。

                     弁護士 浦田秀徳

2012年8月7日火曜日

シコタンソウby.福岡県筑紫野市の弁護士



 シコタンソウ(色丹草)
 ユキノシタの仲間の多年草。

 北アルプス槍ヶ岳の肩から山頂をめざす
 厳しい岩場にけなげに咲いていました。

 色丹は,あの北方4島の1つ
 色丹島のこと。

 この花の命名者は白山に登らないで
 色丹島へ行ったみたい。

 高山植物には,他にもウルップソウなど
 北方諸島の名を冠したものがあります。

 高山の気候とこれら北方諸島の自然環境が
 おなじことによるものでしょう。

 ではそのタネはどうしたのか?
 渡り鳥がはこんできたのか?

 この点は,氷河期に本州に分布していたものが
 高山帯で生き残ったと考えられています。

 地球大紀行ですね。
 何万年も高山帯で生きのびてきたわけです。

 そんなことにはわれ関せずというふうに
 花に,黄と赤の斑があるのが可愛委い。

 花言葉は
 愛らしい告白。

                        弁護士 浦田秀徳

2012年8月6日月曜日

タカネナデシコby.福岡県筑紫野市の弁護士



 タカネナデシコ(高嶺撫子)
 ナデシコの仲間の多年草。高山種。

 唐松岳や五竜岳に登る登山道として
 八方尾根があります。

 白馬岳から南をのぞむと
 まっすぐに太い尾根がくだっていきます。

 むしろスキー場としてのほうが
 有名でしょうか。

 登山道といっても,1900mくらいまで
 ゴンドラやリフトでのぼれます。

 それぞれの乗・下車駅の周辺やリフトの斜面には
 いまの時期,たくさんの花が咲き乱れています。

 そのなかで
 ひときわ可憐に咲いていました。

 花言葉は
 純愛。

                    弁護士 浦田秀徳

2012年8月5日日曜日

ショウジョウバカマby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ショウジョウバカマ(猩々袴)
 ちょっと見には意外ですが,ユリの仲間の多年草。

 黒沢池の湿原のわきに
 咲いていました。

 ハカマは花のかたちが
 似ているから。

 ショウジョウはさいしょのころ
 少女と誤解していました。

 ほんとうはショウジョウ
 中国の伝説上の動物のこと。

 赤い顔をし,ヒトのようなサルのような
 酒を好むらしい。

 もともと赤い顔なのか
 酒を飲むから赤くなるのか?

 「猩々は能く言して禽獣を離れず」(礼記)
 猩々はまたオランウータンの漢名。

 つまりは,赤い顔をしたお猿さんのハカマという命名
 ま,そんな感じでしょうか。

 花言葉は,希望。

                    弁護士 浦田秀徳

2012年8月2日木曜日

ヤマオダマキby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ヤマオダマキ(山苧環)
 キンポウゲの仲間の多年草。

 きのうの天狗の庭をさらに
 火打山にのぼった登山道ぞいに咲いていました。

 茎のさきっぽに,花を1個ずつ
 下向きにつけてています。

 花は2重構造になっていて
 黄色い花弁の外側を濃い紫の萼片が囲っています。

 萼片のかたちは独特で,宇宙ロケットか
 ガッチャマンの衣装のよう。

 苧環というのはのですね
 酔ってくどくどつまらないことを…(これは,くだを巻くか?)

 糸を巻く道具のことです。
 花の形がこの道具に似ていることから,この名があります。

 オダマキの花言葉は,断固として勝つ。
 オリンピックの季節にふさわしいでしょうか。

 なお,オダマキには愚か
 という花言葉もあるようです。

                       弁護士 浦田秀徳

2012年8月1日水曜日

ハクサンチドリby.福岡県筑紫野市の弁護士



 ハクサンチドリ(白山千鳥)
 ランの仲間の多年草。高山植物。

 火打山に向かう途中,高谷池のさきに
 天狗の庭という,いかにもな名の湿地があります。

 そこに咲いていました。
 美しい花は湿地を好むようですね。

 花のかたちは,いわゆる唇形で
 先端が3つに分かれています。

 まるでチドリが飛ぶさまのようなので
 ハクサン・チドリ。

 マイヅルソウやハクサンチドリ
 鳥の名にあやかる名前も優雅でいいです。

 ここでも命名者は
 白山にまず登ったようで。

 花言葉は,素晴らしい,陽気と
 間違い,誤解。

 どういう間違い?どういう誤解?
 気になります。

                     弁護士 浦田秀徳

2012年7月31日火曜日

オオバミゾホオヅキby.福岡県筑紫野市の弁護士



 オオバミゾホオズキ(大葉溝酸漿)
 ゴマノハグサの仲間の多年草で,高山植物。

 火打山に向かう途中,湿地帯である
 高谷池ちかくにたくさん咲いていました。

 ホオズキではなく
 実が似ているだけ。

 溝(ミゾ)というぐらいだから
 水辺にこのんで生えます。

 ラッパのような花のうちがわに
 ソバカスのような模様があり,かわいい。

            ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年7月25日水曜日

ハクサンコザクラby.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ハクサンコザクラ(白山小桜)
 サクラソウの仲間の高山植物。

 東京駅から長野新幹線「あさま」で
 長野へ。

 長野から信越本線に乗り換え
 妙高高原駅まで。

 麓の温泉につかって
 翌朝,登山口のある笹ヶ峰へ。

 黒沢出合から十二曲りを登って
 稜線をいくと高谷池に出ます。

 そこからしばらくいくと天狗の庭
 雷鳥広場,雷鳥平をへて火打山(2462m)。

 この季節まだまだ
 残雪がたくさん。

 この豊富な残雪が
 高谷池や天狗の庭に湿原をつくっています。

 湿原のまわりはもう
 ためいきが出るようなお花畑が延々とつづきます。

 いろいろな花が群生していますが
 なかでもハクサンコザクラが可愛い。

 火打山だけどハクサン(白山)なのは
 最初に白山で知られたから。

 九重山に咲いていても
 ミヤマ・キリシマ(霧島)と呼ぶがごとし。

 高山植物の命名者さんは,はじめに白山に登ったようで
 ハクサンが付く名前の高山植物はたくさんあります。

 ハクサンフウロ、ハクサンチドリ
 ハクサンシャクナゲ、ハクサンイチゲなど。

 地元の人たちもハクサンコザクラには愛着があるらしく
 咲いていたか?と何度か尋ねられました。

 花言葉は,セレナーデ,物思い。
 ♪甘い口づけ,遠い思い出~。