ラベル 慰謝料 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 慰謝料 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年1月22日日曜日

ある不貞慰謝料被請求事件

 

 不貞を理由とする慰謝料の請求を受けたある事件。夫と子どもがいて共働きだったところ、妻が仕事先の男性と浮気。夫が妻と男性を訴え、慰謝料等440万円を請求した。

妻側で受任。裁判は和解で解決した。和解内容は、男性が夫に180万円を支払う。妻は男性に、そのうち90万円を支払う。ただし、月2万円ずつ45回の分割払いである。

こういう場合、妻と男性の行為は、夫に対する共同不法行為。慰謝料の支払義務は連帯責任・連帯債務である。どちらかが全額支払えばそれで終わり。ただし、内部的に求償の問題が残る。本件に即していえば、180万円の連帯債務、これを男性が全額支払い、妻が求償金90万円を支払うこととなった。

不貞慰謝料の金額は、浮気の結果として夫婦が離婚に至ったかどうかが大きい。離婚に至らなければ慰謝料も低くおさえられることが一般的である。その他、そもそもの夫婦関係(そもそも破綻していれば損害はない)、不貞に至った経緯(どちらが誘ったのか)、不貞期間・回数等が慰謝料額を左右する。

本件では、双方の主張がでそろった段階で、裁判所が一定の解決案を示し、それをめぐって和解協議が重ねられた。

依頼人が福岡に居住していなかったため、打合せがたいへんだった。DV案件で警察の介入もあったため、住所情報の秘匿にも苦労した。

弁護士費用は法テラスを利用されたので、着手金も報酬金も法テラスが決めた。依頼人は月1万円ずつほど法テラスへの返済義務も負うこととなった。

2022年3月3日木曜日

ワクチン接種(3回目)


  一昨日、接種券が届いた。説明書を読むと、ファイザーかモデルナかを選べるとある。かかりつけを除けば、市役所でファイザー、カミ-リア(福祉センター)でモデルナが打てるとある。

ちなみに、1回目、2回目ともファイザーであった。3回目もファイザーにするのがいいのか、モデルナにしたほうがいいのか。分からない。

事務局に相談すると、みなそれぞれである。まとめると、モデルナにしたほうが効果はありそうだが、副反応も強いようだ。それはそうだろう。毒にも薬にもならないという言葉がある。薬効があるということは副作用(副反応)もきついということだ。

ファイザーは人気なので待ち日数があり、モデルナは不人気なのですぐに打てるという。よし、じゃ、ファイザーだ(モデルナの副反応が恐かったのでは決してない。ただ従来の流れを変えたくなかったのだ。うそ)。

そう心に決めて、コールセンターに電話した。すると、この電話はモデルナですといわれ、選択の余地を与えない。えっ、そんなこと、どこにも書いてなかったけど・・・。この電話はって、コールセンターの番号は1つしか書いてなかったけれど・・・。いろんな疑問や苦情が頭のなかを駆け巡ったが、ぐっと飲み込む。

モデルナでしたら、明日(木曜)の午後3時以降、何時でも空いてます(さすが、噂どおりモデルナには待ち行列がないようだ。)。あれれ。モデルナでしたらって、どういうこと?さっきは、この電話はモデルナですっていったじゃん。ま、いっか。

じゃ、あすの午後5時で。つまり、今から振り返ると、昨日の午後5時に予約した。問診表に書き込む。保険証を忘れないようにしないと。

副反応のことを考えると、金曜の午後5時にしたほうがよかったかもしれない。でも日曜に怪鳥会の登山、ちょっと厳しめのやつが予定されているので、金曜接種では遅すぎるかもしれないと考えた。

木曜4時すぎ、事務所を出発。出発間際、「死んだらあとはよろしく。」と言って出かける。

むかしの判例に「残念事件」というのがある。慰謝料は精神的苦痛に対する賠償なので、死者の一身専属権である。ゆえに死ぬ前に慰謝料請求の意思を表明する必要がある。なにも言わずに死ねば慰謝料は請求できない。「残念、残念。」といって死ねば、請求できるという判例である。

心配しなくても、いまは何も言わなくても大丈夫。でも万一のことがあるから、死んだらモデルナ社に賠償請求してほしいという趣旨を込めた。

判例では67歳まで逸失利益を請求できることになっている。あと5年分かと言いつつざっと計算する。するとI弁護士がぜんぜん足りないという。たしかにそうだ。個人の損害はともかく事務所の損害補填にはとても足りない・・・。なにを心配しているのか分からない。

そして今日。このブログを書いている。いまのところ副反応はない。命に別状はない。モデルナアームもない。副反応があるのは困るが、なにもないのもなんか寂しい。ほんとうにワクチンが含まれていたのだろうか。生理食塩水ではなかったか。などなど心が騒ぐ。

ぼくは基本的に、自分の体に異物を入れない主義だ。薬はほとんど飲まない。風邪をひいても病院にはいかず、葛根湯とユンケルで免疫を高めて対処する。

ワクチンもできれば打ちたくない。しかし、イタリアにいる孫に会いに行くためには、背に腹は代えられない(ワクチン接種は腕だが。)。涙を飲んで打ちにいった。

3月末には孫のほうから帰国するとの連絡があっていた。ところが、ロシアがしかけた戦争である。コロナのつぎはロシア。ロシア上空を飛行できないため、予約便が飛ぶかどうか分からなくなっている。

早く戦争を終結してほしい。ウクライナの人々からすれば、孫に会いたいなど、なんだそれくらいという話である。しかし、切実にそう願っている。

2018年10月24日水曜日

2つの離婚事件


          (建仁寺,双龍図)

 2つの離婚事件について,ひとつは判決があり,ひとつは和解が成立しました。

 いちどは好きで一緒になった男女だけれど,うまくいかなくなると愛情は容易に憎悪に転化してしまいます。

 「法律は家庭に入らず」の原則から,離婚事件はいきなり裁判をすることができません。まず家庭裁判所で調停という話合いをする必要があります。

 調停で話がつかないときにはじめて裁判になります。裁判になっても,途中なんどか和解という話合いによる解決の試みがなされます。それでも解決できないときに判決の言い渡しがなされます。

 このたび,一件については和解が成立し,一件は判決の言い渡しとなりました。どちらも夫側で関与することなりました(別に夫側専門ではなく,たまたま相談・依頼されたのが男性側だっただけです。もちろん女性側で離婚事件をすることもたくさんあります)。

 一件は,新婚数か月の夫婦で,結婚式の準備をめぐって夫婦げんかが絶えず破局しました。離婚原因は夫側にあるとして慰謝料請求にこだわり,調停,裁判にいたったものです。双方の言い分と証拠をだしつくしたところで,裁判所が和解案を打診しました。慰謝料は認めず,婚姻費用の分担について,妻の離婚後の生活費を負担するとしてやや増額するという内容です。この理由なら問題ないので,当方も和解に応じることにしました。

 もう一件は,夫にDVがあったかどうか,財産分与の対象となる財産にはどのようなものがあるかについて厳しく争われました。調停段階から何度か話合いによる解決が模索されましたが,双方の見解のひらきが大きく妥結にはいたりませんでした。今般,判決がなされ,概ね当方の言い分が認められました。しかし,妻側は納得せず,控訴となりました。さらに高等裁判所で裁判がつづくことになります。

 双方が納得できる妥協点が早期に見つかることを願ってやみません。

2018年3月14日水曜日

離婚調停が不調に終わりました。



 きのうは離婚調停が不調に終わりました。
 入籍して2か月くらいの破局です。
 当方は夫側です。

 離婚については双方に争いはなく,争点は慰謝料の支払義務があるかどうかだけです。
 世によくある誤解ですが,離婚にともない当然に慰謝料が発生するわけではありません。

 慰謝料は,損害賠償の一部で,精神的な苦痛に関するものです。
 損害賠償請求権は,不法行為あるいは債務不履行といった違法行為の効果として発生するものです。
 不法行為がなければ,慰謝料も発生しません。
 たとえ離婚に至ったとしても,その原因が性格の不一致であれば,慰謝料は発生しないわけです。

 週刊誌などで慰謝料いくらと書かれていても,よく読むと厳密な意味での慰謝料ではなく,手切れ金,解決金,和解金の趣旨であることも少なくありません。
 これらは,一方当事者が不法行為をしたから支払うという性質のものではなく,紛争を早期・穏便に解決したいので,そのために支払うというものです。

 本件ではこれといった不法行為が存在しないけれども,相手方が慰謝料にこだわれたために不成立に終わったものです。
 調停が不調に終わったために,離婚訴訟をおこなうことになります。

2017年11月20日月曜日

最近の離婚裁判における財産分与事情(福岡家裁)


        (傾山三つ尾にむかう尾根上の紅葉)

 ある離婚事件裁判の期日が福岡家庭裁判所で開かれました。当職は夫側の事件です(もちろん妻側につくこともあります。妻側のほうが実際に現金を手にする解決になることが多いので,当事者の満足が得られやすいです。)。

 本件では,離婚すること,未成年の子どもの親権者をどちらにするのか,養育費の額についてはほぼ争いはなく,離婚慰謝料と財産分与について激しく争っています。

 慰謝料については,夫婦間に暴力,暴言があったのかどうか,あったとしてその頻度や程度が問題になっています。これらの問題は,どちらに,どれだけの証拠があるかによって決着がつくことになります。

 財産分与は,夫婦で協力して形成した実質的な共有財産を清算する制度です。離婚をした者の一方は,相手方に対して財産の分与を請求することができ,当事者間に協議が調わないとき,又は協議をすることができないときは,家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができます。ただし,離婚後2年間の期間制限があります(民法768条1項,2項)。

 家庭裁判所は,双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して,分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定めます(民法768条3項)。そのため,われわれも一切の事情を主張し,立証しなければなりません。

 夫婦がその協力によって得た財産が対象ですから,どちらかの特有財産は,この対象から外されます。なぜなら,夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は,その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とするからです(民法762条1項)。したがって,たとえば,婚姻前からもっている定期預金や,婚姻中に相続した土地などは,夫婦で協力して形成した財産ではありませんので,財産分与の対象財産ではありません。

 しかしながら,そのようなものも含め,夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は,その共有に属するものと推定されています(民法762条2項)。民法の建前としては,夫婦別産制といって夫婦はそれぞれ別の財産を有していて,夫婦関係を維持するのに必要な限度で協力しあうことを予定していたようです。が,日本の現状では,そのような関係は水臭いものとされ,あいまいなまま夫婦関係を続け,離婚の際にあわてることが多いようです。たとえ水臭くとも,漫然と相手まかせにしないで,きちんと取り決めをし,できれば年次報告をしあうぐらいが,いざというときに安心です。

 夫婦の収入を漫然と妻,もしくは夫まかせにしていると,離婚の際に財産分与の対象財産がどこに,いくらあるのか,さっぱり分からないということになります。この場合,相手方に対し,求釈明といって情報の開示をまず求めます。

 そのような任意の開示でなかなか納得のいくようなものが示されなかった場合,次に,調査嘱託という制度があります。すなわち,裁判所は,必要な調査を官庁若しくは公署,外国の官庁若しくは公署又は学校,商工会議所,取引所その他の団体に嘱託することができるとされています(民事訴訟法186条。なお,離婚訴訟は,人事訴訟法であり,人事訴訟法というのがあります。しかし,人事訴訟法は,民事訴訟の特例等を定めているだけなので,基本的には民事訴訟法によることになります)。これにより,相手方の金融資産が所在する金融機関に対し,調査を行うことができます。しかし,これも全国すべての金融機関に対する,いわゆる探索的な調査はできませんので,調査をすることについての一定程度の根拠は必要になります。

 このような調査の結果,対象財産の全貌(と思われるもの。当事者がなお納得されないこともありますが,証拠裁判主義の立場からやむを得ません。)が判明すれば,あとはその分与の程度ですが,2分の1ずつ分けることが一般的です。

 そうなれば,訴訟も一区切りを迎え,裁判所が和解案をだすこともありますし,和解解決が難しければ,人証の取調べ(証人や本人たちの尋問)をおこなっていくことになります。
 その結果に基づき,ふたたび和解の勧試がなされ和解が成立することもありますし,当事者が納得されなければ判決という運びとなります。
                            H.U.

2016年2月11日木曜日

離婚の財産分与 ~ 将来の退職金


離婚のご相談で、盲点となりやすいのが、将来の退職金です。

例えば、夫が57歳で、職場の定年が60歳。主婦の妻と離婚の協議をしている。
というご相談であれば、退職金は盲点になりません。
将来の退職金について妻への分与は認められるでしょう。
あとは、貯蓄などがあって、離婚時に、退職金の分与を清算できるのか?
それとも、退職金が支払われた後に清算ことにするのか?
状況に応じた交渉をしていくことになります。

では、夫が57歳ではなくて、もっと年齢が低かったら??
私が経験した事例では、夫が52歳(中小企業の会社員)だったのですが、家庭裁判所の調停委員は
  「うーん、分与を認めるべきかどうか、、、微妙・・・」
という顔をしていました。
最終的には夫婦の合意がうまく整いましたので、裁判所が結論を出すまでには至りませんでした。
実際の調停の現場での将来の退職金の取り扱いというのは、こんな感じなのです。

また、少し事例を変えてみましょう。
夫が52歳というところは同じでも、妻が不倫をして慰謝料の支払義務が認められそうだったら?
このときに、例えば、妻の側から、
  「将来の退職金は精算しなくてもよいので、
   その代わりに慰謝料の支払を免除(又は減額)してほしい」
と切り出すのは、かなり有効な手段だろうと思います。
調停委員も、話に乗ってくることが多いのではないでしょうか。
将来の退職金を現実に分与させるまでのハードルと、
分与の話を切り口に慰謝料を免除(又は減額)させるまでのハードルは、
違う(後者のハードルが低い)ということなのです。

離婚にまつわる法的な処理の実際というのは、本当にいろいろな糸が絡み合っています。
書籍やネット記事の知識だけで実際の現場にのぞむと、「えっ」と思うことも多いと思います。
そうならないようにするのが、私たちの仕事なのです。

弁護士田中謙二

2012年12月4日火曜日

絶食系男子が増加ちう?






さいきん法律相談をしていて
気になることがある。

異性と交際してきたけれども
さいきん別れた。

ついては
①慰謝料を請求したい。また

②交際中にわたした
品々を返してほしい。

だいたい
こういう相談だ。


答えは
こうだ。

①の慰謝料を請求するには
暴行,暴言を受けたとか

相手方による
不法行為が必要である。

それがなければ(かつ,証明できなければ)
慰謝料の請求はできない。

②の交際期間にわたした品々の返還も
一般には贈与(プレゼント)

なので
返還請求はできない。

一般の弁護士であれば
そう回答すると思う。


ま,回答内容はさておき
問題はその相談者の性別だ。

さいきん,この手の相談者に
男性が混じるようになった。

もともと男女のあいだの別れ話だから
別に弁護士に依頼する必要はない。

あなたのこれまでの振る舞いは
許せない。

自分は精神的に傷つけられた。
だから,慰謝料を払ってよ!

と,まずは自分たちで話をすればよい。
弁護士に相談するのはそのあとだ。

だから従来,この手の相談をするのは
女性だった。

男性がこの種の相談をするようになったのは
やはり力関係の逆転が反映しているのだろうか?

草食系男子の存在,増加がいわれて久しいが
法律相談にもそれが現れているのか?


などと思っていたら
こんな調査結果がネットに流れていた(オーネット)。

「25~34歳の独身男性に聞く,
恋愛経験ありますか?」

「恋愛に興味はあるが,交際経験も乏しくさまよい続ける」
迷走男子が29.3%で,一番おおい。

「恋愛に興味はあるが,女性に積極的になれない」
優柔不断男子が27.0%で,ついでいる。

う~ん,こんなに多いのか
草食系男子。

他方,「恋愛に興味旺盛で,女性に果敢に攻める」
という(笑える定義の)肉食系男子は

25~29歳で17.0%
30~34歳で11.1%。

あれま。
草食系男子に比べ寒々とした数字。

これでは絶滅危惧種ではなかろうか?
環境省はレッドデータブック搭載を検討すべきだ。

いや,それは厚生労働省の管轄では?
(え~い,ナワバリをいっているばあいか!)

「女性なしでも人生を楽しめる」
という(ここまで来ると笑えない定義の)絶食系男子は

25~29歳で12.1%
30~34歳で16.1%。

年齢があがるにつれて
肉食系種族が絶食系種族に取って代わられている。

これまでに女性との交際経験がないのは
全体の28.8%。3割におよんでいる。

性経験については…
いや,やめておこう。

今年の流行語大賞は「ワイルドらろぉ」らしいが
ちっともワイルドぢゃない。マイルドである。


こうなっている原因を示唆するのが
職種によって構成比に差があることだ。

肉食系の割合は
営業職:28.6%,SE・プログラマー:4.8%。

毎日パソコンとにらめっこしている男子は
リアルな女性に魅力を感じなくなるのだろうか?

それとも,リアルな世界が苦手な男子が
SE・プログラマーになっているのだろうか?

そういえば,ゲームにでてくる女子のほうが
可愛いくて素直だ。

…いやいや,誰かがそんなことを言っていた。
(ということにしておこう。)

2011年12月15日木曜日

『クライマーズ・ハイ』(3) by.山歩きの好きな福岡の弁護士



 弁護士になりたてのころ
 こんな事件がありました。

 ある男性(夫)からの依頼。妻が警察官と不倫したので
 慰謝料を請求したいとのことでした。

 相手が相手なので
 妻の証言だけでは弱い。

 証言の裏をできるだけ
 とることにしました。

 いっしょに入ったという
 ラブホテルにも行きました。

 保安上ラブホテルは自動車のナンバーを控えているので
 当日、証言どおりの自動車が出入りした裏付けが得られました。

 家出中の妻の仕事先をその警察官が紹介していたので
 そこへも行きました。

 中洲・南新地のソープで
 ま昼間から調査に行くのはちょっと気がひけましたが。

 当時は、キャナルシティ(96年オープン)が建つ前ですから
 いまよりずっと入りにくい雰囲気でした。

 かくして証拠を固めたうえ交渉しましたが
 ラチがあきません。

 そこで提訴しました。
 予想されたことですが、被告側は頑強に否認。

 それでも証人尋問が終わったところで
 裁判官が被告側に和解を勧告しました。

 「妻をソープ(受付ですが)に紹介していて
 男女関係が無かったという心証はとれない」と。

 その結果、被告側も観念して
 慰謝料を支払う話となりました。

 被告が金策をするのを待つあいだ
 もう一期日が必要になりました。

 その間、どこからか事件のことを聞きつけて
 ある記者くんが取材にきました。

 「慰謝料を払う以上、不倫を認めたことになりますよね?」
 「ま、普通そうでしょう。」

 ところがその後、記者くんは被告側の弁護士からも
 アホなことに、コメントをとろうとしたらしい…。

 しばらくして裁判所から、和解条項に「和解成立後、事件のことを
 口外しない」という1項を入れたいと連絡がありました。

 被告側の弁護士が裁判官に泣きついてきたそうな。
 ま、普通そうなりますよね。

 依頼人の意向を尊重して
 不本意ながら和解を成立させました。

 和解後、記者くんから和解内容の確認を求められましたが
 「ノー・コメント」。

 その対応えに、記者くんはプリプリしてましたが
 「お門違いでしょう。」といいたい気持ちでした。

 マスコミとのお付きあいの難しさを学んだ
 最初の経験でした。

 (注:相手方のコメントをとるなといっているのではなく
 時期が悪いといっていだけなので、念のため)

                ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2011年12月4日日曜日

レスレス? by.離婚事件にも取り組む福岡の弁護士



 先日の「セックスレス?」の記事に対し
 たくさんのレスをいただきました。

 ありがとうございます。おかがさまで
 「レスレス」にならずにすみました。

 でもま、反応するしないにかかわらず
 夫婦とはなにか?考えさせられますよね?

 パリAFP時事の記者をはじめ、これを援用した日本の時事通信や
 ヤフーニュースの【こぼれ話】の担当者もそう感じたはず。 
 
 わがブログただ1人にして最強のコメンテーター
 シドニー小林さんからもレスをいただきました。

 おひさしぶりです。いつもありがとうございます。
 人生の年輪を感じさせるコメントです(上記記事のコメント欄参照)。

 匿名希望の主婦のかたからもいただきました。
 これまたひさしぶり。

 こんな記事に反応したら、自分とこがセックスレスと疑われるのでは?
 などという懸念を乗りこえての勇気あるレスに感謝します。

 なかには、ヤフーニュースが流れた時点でこの記事を読み
 私がブログに書くだろうと読んでいたというレスもありました。

 あはは。
 わかりやすくてすみません。

 これもまた広い意味でもコミュニケーションですかね?
 話す前から話す内容が判っているのだから、かなり高度です。

 これくらい互いのことが分かりあっていれば
 セックスレスにはならないのでしょうが…。

 コミュニケーションとセックスは
 深い関係にあるようです。
 
 村上春樹さんの『おおきなかぶ、むずかしいアボガド』のなかにも
 そんなエピソードがあったとおもいますが。

 逆にそんだけコミュニケーションがしっかりしていれば
 べつにセックスレスでも問題にならないということもあります。

 そういう意味では
 「コミュレス」「レスレス」こそが問題なのかも?

                ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2011年12月1日木曜日

セックスレス? by.離婚事件にも取り組む福岡の弁護士



 ヤフーニュースの【こぼれ話】に
 フランスの離婚事情に関する記事がでていました。

 「セックスしなかったと夫に妻への賠償金支払いを命令」
 という記事。

 時事通信 11月30日(水)14時36分配信によるもの。
 もとはパリ29日AFP時事。

 数年間、妻とセックスをしなかった夫に対して
 結婚生活の義務を果たさず、妻の欲求不満に対して賠償責任がある

 として、1万ユーロ(約104万円)の支払いを命じた。
 「結婚した2人の間の性的な交渉は互いの愛情の表現であり

 かつ結婚によって生じる義務の一部であるという意味において
 妻の期待は正当である」。

 妻にはセックスのない結婚生活で被った苦しみ
 に対する賠償を受ける権利があると認めています。

 この夫婦はともに51歳。1986年に結婚して子供を2人もうけ
 2009年1月に離婚。

 夫の側の反論は、健康問題と長時間の労働によって
 セックスをする機会を奪われたというもの。

 これには、妻と親密な関係を持つことを完全に不可能にするほどの
 健康上の問題が証明されていないとして退けられています。

 なるほどね~やっぱフランスやね~。
 などと思ってはいけません。

 日本にもあります、こんな判決。たとえば
 京都地裁の平成2年6月14日判決(判時1372・123)。

 昭和62年6月に見合いをして、昭和63年4月に結婚。
 結婚当時、妻は35歳、夫は44歳で、いずれも初婚。

 夫は、新婚旅行中も、同居中も妻に指1本触れず
 性交渉を求めたこともなかった。夫婦の会話もなし。

 これに対し、裁判所は、婚姻生活が短期間で解消したのはもっぱら夫のみに
 原因があるとして500万円の慰謝料の支払いを命じています。

 セックスレスの「真の理由については
 「判然としない」とされています。

 なお、この慰謝料はわれわれの感覚としてやや高額ですが
 家具等の購入費が約450万円がムダになったことなどが考慮されたよう。

 時事通信やヤフーニュースがわざわざフランスの離婚事情を報じたのは
 「日本とちがう。フランスのほうが進んでいる」とおもったからでしょう。

 でも日本の裁判所のほうがずっと進んでいます。
 (そんなとこ自慢してどうする?って感じですが)

 民法には、「配偶者に不貞な行為があったとき」は裁判上の離婚原因
 となると明記されています(770条)。

 でもセックスレスが離婚原因になる、あるいは、不法行為になるとは
 明記されていません。

 でも、ま、「常識」の範囲内のことなんでしょう。あるいは、「夫婦は
 同居し互いに協力し扶助しなければならない」(752条)の一部か?

 わたくしも2,3度手がけたことがあります。
 原因はいろいろですが

 実は夫がゲイで
 そのカモフラージュのため異性と婚姻という悲劇もありました。

 草食系男子が増殖するなか、この種の紛争が増えていくのでしょうか
 それか、先の「常識」のほうが変容して

 「セックスレス?それがなにか?」
 ーなんてなったりして?

                  ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2011年10月20日木曜日

 離婚にいたる難路 



 さいきん離婚事件が2件解決しました。
 どちらも子どもが2人いるケースです。

 1件はまだ小・中学生
 1件はもう成人されています。

 離婚事件では、離婚するかどうかのほか
 親権、面接交渉の決め方がむずかしい。

 それまでの共同体をできるだけ動揺させないよう
 わかれるのが子どものためになります。

 でも最愛の伴侶を離婚により失うという事態は
 自己のアイデンティティを根本から動揺させる悲劇。

 心のなか、頭のなかでは、正負の感情がたえず渦巻き
 子どもたちの運命も小舟のごとく翻弄されます。

 こんかいは両親とも子どものことを最優先させ
 円満な妥結をはかってくれました。

 あとは財産分与、慰謝料、養育費などお金の問題
 これらは子どもの問題とちがって調整がしやすい。

 もちろん、配偶者の職業、地位、性格などによっては
 もめることもあります。

 子どもの問題で譲歩したことが
 思わずお金の問題となって噴出することもあります。

 そのような難路をとおって
 なんとか目的地に着くことができました。

 弁護士としてできることはここまで。
 あらたな幸せを是非つかんでほしいと願っています。