次に問題としたのは、B社がAに対し、令和3年11月30日350万円、令和4年3月25日425万円、令和4年7月8日105万円、令和4年9月30日510万円の現金を交付したという点である。
そもそもいまどきこれら相当額の現金を手渡しということが常識的ではない。しかもB社は広島県にあり、Aは福岡県で勤務していた。いちいち広島から出掛けてきて現金を手渡したということは、非常識である。B2社の給与は同日に振込送金されていたのであるから、なおさらである。
AはB社を筆頭とする企業グループの社員であったから、B社らとの間で、業務上のメールを頻繁にやりとりしていた。それらメールの履歴には、本件貸借に関するやりとりは存在しない。B社によると、すべて電話等による口頭のやりとりだという。これも常識でない。
さらに交付したという現金の原資である。たしかに、B社の通帳からは各時期、各金額に一致する金員が払い戻されていた。しかし、令和4年3月25日に交付した425万円は、2月17日から3月24日まで6回にわたり引き出した金員をまとめて交付したものだという。
これもおかしい。425万円を貸すのに、その原資となる現金をなぜ6回にわたり払い戻さなければならないのか。預金通帳記載のATMを調べると、広島県内各所のバラバラのATMである。不自然不合理である。
さらにそのうち110万円は国・県の事業復活支援金が原資であることが判明した。事業復活支援金は、文字どおり、コロナ禍により事業が行き詰まった企業に対し、国・県がその事業が「復活」するよう支援するお金である。そのような窮状にある企業が新入社員に対し1390万円もの貸金をすることは不自然不合理である。
0 件のコメント:
コメントを投稿