薬害肝炎九州原告団総会が別府で開かれた。2008年1月に薬害肝炎救済法が成立し、政府との間で基本合意が締結された。そこから数えても19回目となる。
薬害肝炎とは、フィブリノゲン製剤、クリスマシン製剤といった血液製剤を適応外で止血剤として投与されてC型肝炎に感染させられた薬害である。
B型肝炎訴訟もあるが、B型は予防接種の際、注射器を使い回しされて先行する被接種者のB型肝炎ウイルスを感染させられたというもの。感染経路・被害構造がまったく異なる。
薬害肝炎救済法は、薬害被害者について、血液製剤投与の事実とそれによるC型肝炎感染の事実を立証すれば補償が受けられるという法律である。われわれは、被害者を調査・発見し全員救済を求めていまも追加提訴と和解解決を続けている。
この関連でカルテなき患者会、あるいは、その訴訟というのがある。これはわれわれがカルテなき患者を放置しているという意味なら、ミスリードな命名である。われわれもカルテがある患者だけを対象としているわけではない。
カルテ以外にも母子手当などを手がかりに投薬を証明できるケースがある。また医師や看護師など医療関係者の記憶に基づき救済を勝ち得たケースもある。むしろ初期に提訴し、勝訴判決を得た原告たちの多くはカルテが存在しない人も多かった。
薬害被害者は約1万人と推計された。日本のC型肝炎感染者は約200万人いるとされていた。われわれは1万人の被害者だけの救済だけでなく、この200万人の肝炎患者の医療の底上げや経費軽減等を求めていた。
政府との間の基本合意には、年1度の厚生労働大臣との協議を通じて、これをおこなうことが明記されている。われわれはこれを足がかりとして毎年政府に対し、恒久対策の進展を要望し成果をあげてきた。これを恒久対策という。
基本合意に定める協議事項には、さらに再発防止がある。1万人の被害者の全員救済、200万人のC型肝炎患者の医療向上だけでなく、その他の国民が二度と薬害被害に遭わないようにする活動である。薬事の監視に関する事項、再発防止のための啓発に関する事項を求めている。
つまり、全員救済、恒久対策、再発防止が運動の3本柱である。今年も九州の原告たちが顔をあわせ、これまでの運動の到達点、現状を確認し、今後の方針を確認することができた。
記念講演は大分の支援者である清国さんのこれまでの支援活動の総括。原告、弁護団、支援者が三位一体となって運動を展開することの重要性をあらためて確認した。
写真はホテルの窓からみえた高崎山。会議のあとは楽しい懇親会である。沖縄や広島からも参加している。弁護団からも恒例の芸を披露することができた。

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